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tourist ツーリスト 感想文その② 台北編

台北の画像お借りしています、ありがとうございます✨

第2話の感想をつれずれなるままに書きます。ネタバレご注意ください。
第1話の感想はこちら🌟

第2話の主人公ほのかと、1話の主人公さつきへとの関係が対照的で、天久真の別の面が見れるのが面白い。同じ人でもかかわる人によって別の面がひきだされるんだなあ~ってことが良くわかる。そんなオムニバス2話目。

赤い封筒を拾って気づく。あ、これは。。。拾っちゃいけないやつ・・・
「…やばい」
気づいたときには遅かった。そんな第2話の始まり。

恋愛体質で浮き沈みの激しい人生を送ってきたほのかは、燃えるような恋愛では幸せになれない、平穏な幸せを手に入れよう、と、地味で普通だけど、平穏な日々を送れそうな人との結婚を決める。
しかし、結婚を前にして、「もう燃えるような恋ができない」ことに未練のような感情があった。(つまりちょっとマリッジブルー気味)
結婚前に来た台北の飲食店で、人に追われているという天久真と出会う。

「今夜だけ恋人ごっこしない?」

彼女の心の内を知った天久は、そんな提案をする。一夜限定の恋人同士となった二人は、手を繋ぎ、夜の台北を駆け抜ける(追手に追われてるので(笑))。時にスリリングに(見知らぬ人と結婚させられそうになる事件や、誘拐犯と間違われる事件)、時に甘い甘い恋人の時間(店の衣装室でイチャつくって若者はやるの?誰が思いついたの?監督なの?と思いを巡らしながら)に、ほのかの心は踊っていただろう。

天久真との一夜が、「もう平穏な人生を送るんだ。」そう決めていたほのかの、「本来の自分」を存分に開放していく時間となった。

物語後半は、事件も、甘い二人の時間もひと段落し、「人生ってなんだろう」というテーマを語り明かす。

1話では、さつきに話さなくていいと言われたため、天久自身のエピソードがほとんど出てこず、ミステリアスな雰囲気漂っていたわけだが、2話のほのかは天久のことを知りたくてしょうがない。さすが恋多き女子。恋した相手のことをちゃんと知ろうとするのね。ここは1話のさつきとは真逆なところ。さつきは「私」を主軸に置くのに対して、ほのかは恋した相手にも入っていこうとする。そのおかげで天久の過去が時々見えてくる。

「平穏に思えても、たいてい心の中は荒れてる。」

「どんな人生送ってきたの?」
「クソみたいな人生。」
そう言って店を出る天久にほのかは興味深々。

この後の電話ボックスのシーンが綺麗で、おしゃれで、それでいて話している内容が切なくて、モヤモヤしている自分たちに酔ってる感じが好き。

「(真君は)特別な感じがする。教えて。真君のこと」
「特別なんかじゃない。社畜だったのに、クビにされて、27になって自分探しみたいなことをして」

「つまんない人生で終わりたくないなー」
「楽しい人生って何?」
「・・・わかんない。」
「ね?そんなもんでしょ?」

ツーリストより

そんな会話を交わして、もうこの夜がずっと続けば
いいのにと願う若者二人がとても可愛い。
ああ、なんか大学時代に何人かで集まってこんな話夜な夜なしてたなあって思い出した。答えは出ないんだけどね。

「結婚てどう考えてる?」
「人生の墓場」
「だからか~。自分を押し殺してでも幸せになろうと思ってんだな~と思って。」
「ありのままで生活していても幸せになれないのわかってるもん。」
「諦めちゃうってこと?」
「諦めるのが悪いこと?」
「・・・ううん。かっこいいよ。」

ツーリストより

ここの会話はさつきとの対照的な感じ。さつきには諦めるなと伝えたかったのだろうけど、ほのかに対しては諦めることを肯定してあげている。
ほのかの「平穏な人生を生きる」という決意を感じていたからかもしれないし、ほのかの方が自分よりいろいろ分かっている、と感じたからかもしれない(いや、かわいい恋人だったからかもしれない)。天久はほのかに対してはとても優しかった。

最後、自分の娘と結婚させようとするおじさんにまたまた見つかるのだが、とにかく逃げてまこうとする天久に対して、ほのかは足を止め、しっかりと話すという選択をする。
「結婚はできません。私、娘さんの分まで幸せになります」と言って頭を下げる。
ほのかは時に天久より大人になる。時にお姉さんになり、時に年下の彼女になる。恋した相手にとことん入りながらも、自分の芯を持っている。魅力的な女性だ。

天久と別れるシーンでは、
もし離婚してまた再開したら、私たち恋人になってみない?
と未練ありげに言ったあと、すぐに結婚相手に電話するほのか。これが女の強さよ。
すっぱりと切り替えられるほのか、地に足をつけて生きようとするほのか。あなたはすごい。

そして女の友情が続いてよかった!!


物語はなんとも旅先に夢を持たせてくれる展開。
旅先で偶然出会ったかっこいい男の人と恋人同士になるなんて、うん、夢しかない。
とにかく逃げる、走るシーンが多かったけれど、そこで入るHYUKOHの楽曲たちがさらに夢を膨らませてくれる。
そしてとにかく今回の天久真は甘かった。


個人的に愛しい天久真シーン

「俺は今、台北の街を走っている。なぜならそれは・・・この男に追いかけられているから」というすごくかっこいい声色でのナレーションが入る(天久真バージョンにて)が、本人のミスから起きたマヌケ事件なので、このカッコよさが逆にちょっと笑える。

ほのかを見て「あ、可愛い」と思う天久くん。普通の男の子感。

「私の結婚やめさせたいの?」に対して「恋人だからね。(真顔)」
「視覚的刺激が欲しくて。」って知的に言ってみる天久くん。

亡くなった娘さんと結婚させられてしまうかもしれないというシーンで椅子に座って微動だにしなくなる(ちょっと絶望感じてる)天久くん

誘拐犯扱いされる天久くん

そして突然の大笑いで満面の笑みにやられる


1話でだいぶミステリアスな天久君でしたが、2話で昔の話を少しするのであれ、ちょっと普通の男の子?の面も出てきたりしてまた違う一面が良かったりします。ほのかの素直な感じが、天久の素直な部分を引き出したのかもしれないですね。
それにしても追手から逃げるのに必死だからって知らない女性の向かい席に座るっていうのは日本でできるだろうか。旅先だからできることのように思う(しかもイケメンしか許されないことだな。)。やっぱり異国って人を解放させるんだなあと思うと、日本って日本人にとっても(日本人だから?)結構息苦しいところなのかな?なんて思いました。
エライザさんも三浦さんもインタビューの中で、ドラマを観て「ストレスフルな毎日から抜け出してほしい」「開放されてほしい」みたいなことを言っていたから、日本人の日常ってそういうものなのかなと思ったり。

台北に旅に出たい方、人生って何?幸せって何?な方、燃えるような恋がしたい方、マリッジブルーな方、是非観てみてください💛

1話、3話の感想も書きました♪





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