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内腹斜筋による骨盤・体幹の安定化作用
こんにちは!腰痛マガジンメンバーのこじろう(@reha_spine)です。
今回は、「内腹斜筋」について腰痛や歩行時の体幹・骨盤の安定性についてまとめていきます。
今回の記事は特に以下のような方にオススメな内容となっております!
✔︎ 内腹斜筋による骨盤・体幹の安定化について学びたい方
✔︎内腹斜筋の歩行時の作用について学びたい方
✔︎内腹斜筋の筋力低下による腰痛との関係性について学びたい方
では今回の内容に移っていきましょう!!
▶︎内腹斜筋の解剖
起始:胸腰筋膜の前葉
腸骨稜の中間線
上前腸骨棘
鼠径靭帯の外側1/2
停止:第10-12肋骨の下縁
腹直筋鞘前・後葉
白線
精巣挙筋との境界
作用:片側収縮-体幹の同側側屈、同側回旋
両側収縮-体幹の屈曲、骨盤の前縁を挙上
呼気にて腹部の緊張を維持 1)
![](https://assets.st-note.com/img/1655326812575-fNQV0CnUWJ.png)
また、内腹斜筋は以下の3構成となります。
①横行下部線維
②斜行線維
③横行上部線維
1つずつ確認していきましょう!
【横行下部線維】
鼠径靭帯、腸骨稜から起始し、腹直筋鞘に停止する線維です。横方向に走行する線維であり、立位での側方移動時のように、仙腸関節に剪断力が加わった際に、側方移動側が収縮します。
![](https://assets.st-note.com/img/1655172663614-rKvGDs63yi.png)
【斜行線維】
腸骨稜から腹直筋鞘に向かって斜めに走行します。胸郭を引き下げる作用や、体幹を前屈・回旋させる作用、胸郭を固定した場合に、骨盤を引き上げる作用があります。この線維は座位での側方移動時に移動側と反対側が収縮します。
![](https://assets.st-note.com/img/1655172727898-557iKJCKpn.png)
【横行上部線維】
体幹後面の胸腰筋膜から下位肋骨に付着します。動作時にはあまり働かず、胸郭の安定性に関与すると考えられています。
![](https://assets.st-note.com/img/1655172772284-Q4IjgSX2cF.png)
▶︎内腹斜筋の触診部位
【触診部位】
上前腸骨棘の2cm内方かつ2cm下方。このポイントが筋電図の電極を貼る位置としても推奨されています。
![](https://assets.st-note.com/img/1655172827144-ssWZpwkENe.png)
▶︎仙腸関節における内腹斜筋の役割
仙腸関節の関節面は垂直に平坦であり、一側下肢への荷重が増大することにより、仙腸関節への剪断力も増大するため、関節の安定性を保つために筋力が必要不可欠になります。
このような関節の安定化機構を「力学的閉鎖機構(force closure)」といいます。
![](https://assets.st-note.com/img/1655172843665-qwFhSWBsz2.png)
そして、内腹斜筋は水平方向の筋線維を有しており、この剪断力に対して、関節面を押し付け、骨盤を安定させるforce closureの作用があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1655172936330-geD6Q5qeEz.png?width=1200)
▶︎内腹斜筋と腹横筋の作用について
内腹斜筋は体幹前面で腹直筋を覆う、腹直筋鞘に付着しています。下の図が内腹斜筋と腹直筋との連結部位となります。
ここから先は
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