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家族って荷物が最高の旅|2021.7.31
色男、どーもきよひとです。
昨日は最高の夏の旅をしてきたのですが、お出かけをした日は大体買って帰ったり外食したりなんですね。昨日は買って帰ったんですが、テイクアウトしたものが食卓に並ぶ中、昨日の残り物も食卓に並んでたんですね。
そしたらきよひとはその残り物を一番最初に食べました。
何故かって?ママさんの手料理を一番美味しく食べたいからさっ。
どーも、色男です。
皆さん惚れ直して下さい。そして惚れ直した人は男子女子問わず抱いてあげます。そしてこの一言で海の波の引き際のように結局みんなを引かせます。
相変わらずな男、きよひとです。
何とも陽気なこんなやつですが、今日もよろしくお願いします。毎日ぼくら家族のことを無駄に長く、面白おかしく、時に切なく書いております。文章を無駄に長く書くことだけは天才的ですので、ぜひお時間ある時にはぼくの文章の世界へお付き合い下さいませ。
書き終える前から言っておきますが、今日は長くなると思いますのでInstagramとFacebookをご覧の方は「note」の方に全文書きますのでそちらを読んでくださると嬉しいです。とくと味わってください。
|蝉が鳴くころ|
昨日は夏の旅の幕開けを感じてきました。控えめに言って、いいや、控えめに言う意味がわからないぐらい最高でした。つくづく自分には根無草と言うか、風に吹かれ気のむくまま流される人生が似合ってるなーっと思いました。
もう、これは家族をそこに巻き込むしかありません。っと言うか…、その辺は勝手にやるやつなので、多分家族は巻き込まれていく未来の被害者だと思います。
定住とか安定とか、、、そういった場所が大嫌いで、そしてその逆の場所が大好きです。一本橋の上をずーっと両手を水平に保ち、よろよろしながら歩いて行きたい。「おっとっと、あぶねー!」なんて言いながら。
闇が広がる中で、常に手を広げ、自分の居場所を確認しながらも声を出しながら「こえー!お前は?今どこ?!大丈夫??」なんて、相手の居場所を確認したり、手探り声探り、あたふたやっていきたい。
「まぁ適当に長崎、佐世保方面の海目指して、適当に行こ〜」
そうやって、出発時間も何も決まっていなかった今日の旅が、蝉の鳴き出すころ、大きなあくびと共に車のエンジンがかかりました。
|島の魔力|
車の中で目的地を探りながら、ママさんに「適当に探せ!」と言うものの、何だかやっぱり自分で探し、見なきゃ納得いかないきよひと。運転を代わり、物知りのGoogle先輩と対話していきます。
近すぎてもつまらない。行ったことがある場所でもつまらない。程よく遠く、なんとなく自分の心をくすぐりそうな、そんな場所がよかった。
流石の物知り博士、Google先輩はいくらでもぼくの心をくすぐってくれる。くすぐられすぎて感覚が麻痺してきてしまって、途中、海外なんかを見てた。我が家の軽に翼が生えればそれも良い。
しかし、旅ってのはそれじゃ面白くない。道のりという過程が最高に面白いんだよね。どこでもドアで世界のどこにでも瞬時に行けたら、それこそ旅の価値がないじゃないか!多分、どこでもドアが存在しても、無駄に時間を掛け、無駄にあーだこーだ言いながら進む道を、ぼくは選ぶ。
海外を見ながらこんなことを考えてた。「早く今日の目的地を探せよ!」
イサネさんがそんなことを言ってきた気がしたので海外から帰ってきて長崎へ。
長崎方面の地図を見てると「平戸島」が目に飛び込んでくる。「平戸」って「島」なんだ……。すっごいくすぐられた。「島」と聞いたら上陸せずにはいられない病が発症する。男子とはそういう生き物だ。麦わら海賊団の船長にでもなったかのように目が輝き、「島」に対して、冒険の匂いを無駄に嗅ぎ取る。
ここは、大坪家地中賊団。馬力の弱い軽で、いくつも山を越えていく。
ぼんやりと平戸島が目的地になり、でも島だから海がいっぱい。こんなもんもうどこでもいいんじゃね?なんて思いつつ、Google先輩がプッシュしたであろう「根獅子海水浴場」が車の足を吸い寄せていくのでした。
|荷物|
道中、目に飛び込む景色・景観が旅の心を満たしていき最高です。島、山、海、大きな橋、普段と違う、でも何気ない街並み。味のある古い木の板に「かまぼこおいてます」の看板。「かまぼこ」ってそんなにプッシュする食べ物だっけ?ひょっとしたらそこのかまぼこは目から鱗の味のかまぼこだったのかもしれない…。絶対に中ではおばあちゃんが待ってたよね?行くべきだったかな…?
旅の醍醐味はずっと味わいつつ車を走らせていく。
ママさんはいつも通り、「酔う〜酔う〜」「三半規管が弱いとやばい〜」「山道が〜」「イサネが私みたいに三半規管が弱かったらゲロゲロしてたよ〜」など、毎度毎度お出かけの車中はこればっかりで、そんな言葉をぜひとも袋に吐き溜め、投げ捨ててほしい。あっ、でもそれを拾った人に申し訳ないか…。
イサネさんは調子良く気分をあげてくれたり、いつものイサネさんだったり、まぁ嫌がる様子はないので良しだろう。なんてたって家族でのお出かけは好きな方だからな。何よりイサネさんが楽しんでくれることが一番だからな!よっ!お殿様!
お出かけの始まり〜目的地到着の入り口〜帰宅後〜っが大体のイサネさんの山場かな。家を出る時に小山はあったけど、そんなに大ごとにならずに出発できました。ふぅ〜
一度イサネさんの癇癪が始まれば、それはそれは”一旅”どころではなくなってしまうので本当に怖いんですよね。お殿様の機嫌を損ねないように、、、ねっ?
いくつもの山を越え、飛び込んでくる初めての景色に酔いしれながら車を走らせ、無事に到着しました。”酔う”ならこうだぞ?
|エメラルドグリーン|
車から見た海がもう既にエメラルドグリーンで、テンションが上がることが確約されてたのですが、やっぱり砂浜に足を踏み落とすとそれはそれは最高です。あの足の感触がまた海の味わいですね。踏み入れた足の周りを砂が勢いよく飛ぶ。足裏から「ジャッ」という音と共に砂の感触が海を伝えてくれる。ついつい何度も地団駄踏みたくなるのはぼくだけだろうか?まさに踏み締めるとはこのこと…、気は緩むんだけどね。
到着数十分前にイサネさんがドライブにくたびれ寝てしまったので、まずはイサネさんを放置しテントを張ったり、荷物を下ろしたり。
ひとしきり運び終えると最後に大物イサネさん。正直ここがかなり怖い。寝起きのイサネさんのご機嫌がどうなのか?機嫌よく起きても、そこから海へ行くーっとなるのか?小さなポイントが無数にある。。。
ママさんが様子を伺いながら徐々に起こしにかかり、なんとか大丈夫そう…。ぼくは先に着替えて”ひとっぷろ”ならぬ”ひとうみ”浴びてきた。そんな海パン一丁で濡れてる髪を見たからか、イサネさんは笑顔で受け入れ着替えを承諾した。
さぁさぁさぁ、いよいよ海の開幕だ!実はこれが今年2回目の海。一回目は我が家の毎年の恒例の唐津の相賀の浜海水浴場へ行ったのだが風が強く波が激しかったらからか怯えて全然楽しんでくれなかった。できる限り寄り添いサポートするが、怯えに怯え悪い気がしてきた。あまり強引にするもんでもないので波打ち際でちょっと遊びその日は撤収。その後の今日だ!ドキドキ…、ドキドキ…
|イン・ザ・シースイ|
波打ち際まで抱っこして連れていくと、そこはクリア!ちょっぴり怯えながらも楽しそうな笑顔が生まれてきました。ふぅ〜。第一関門は突破って感じかな。
ここからだ。
少し、ほんの少し沖の方へ自ら来るようになるかが鍵。沖の方へ抱っこして連れていき、どんな声色で叫ぶかが鍵。今日の海を楽しむかどうかの鍵はこの二本だろう。多分。
シーのスイが膝辺りまでくると怯え始める。まぁこの辺は定石通りというか、いつものイサネさんだ。特にまだ慣れてない時間帯は怯えに怯えるのできよひとの神のサポートが必要だ。
「大丈夫、大丈夫!ほら、手貸してー!」
リハビリする人を介助するかのごとく両手を優しくぼくの手の上に乗せさせ、優しい声かけをしながら沖の方へ沖の方へ誘導して行く。
「よーし、よし!上手!怖くないね〜、大丈夫だねー!」
最初の内は少し怖がってる声色も発し叫んでいたが、徐々にそれも楽しい方の色へと変化していった。これは完全に我らの勝ちである。
イサネさんが気に入らないとそれはもう終了の合図がどこからともなく聞こえてくる訳で、こっちがどれだけ時間をかけて来たとか、わざわざ休みを取ってまで来たとか、そういったものは一切加味されない。イサネさんが現場を肌で感じてダメだったら、もうダメなもんはダメなのだ。”泣く子も黙る”っではなく、イサネさんが泣けばぼくらは黙って帰るしかないんだ。本当にこの子はどこぞのお殿様かと…、たまに袴にちょんまげがダブって見えるのはママも同じじゃなかろうか?
|友達?決闘?フナムシ|
海にもだいぶ慣れてきた。沖の方へ抱っこして連れて行き、身体が全て海に浸かるだけで大興奮。水に覆われる感覚がとても楽しいみたいだ。あとは、徐々に体を海に沈めて行くときに海パンの中に溜まった空気がもっこりなるやつ。あれにもすっごい興奮してた。感覚が面白いのかな?
そんな感じで海で遊ぶことがひとしきり慣れたら岩場の方をやたら気にしてそっちにばっかり視線を送ってる。最初はTバックの可愛い女子がいたのでイサネさんもその女性に釘付けかと思ったらそうではなかった。その視線を気にかけて声をかけてると、徐々にあっちに行こうと人差し指を立て訴えてきた。ぼくらを動かす時はこの人差し指一本なので、やっぱりお殿様だ。いや、魔法使いか?いや、ただの人使いだ…。
岩場の方へ連れて行くと、岩に興味津々。フジツボがいっぱいついており、少し気持ち悪いなーっと思ったかと思えばすぐに打ち解けていった。そんなぼくらは大坪だ。なんとなくだがフジツボに屈してはいけない気がする。
それはさて置き、色んな岩を見て行き大きい岩の方に行きつくと…、「ざわざわざわぁ~~~」っと聞こえるようなうごめきが。うぃ。海岸の岩場にはつきもの、フナムシですね。イサネさんは初体験です。どんな様子かと思って見てたんですが、気持ち悪いーー!って感覚はなさそうでした。それでもずっと岩場を求めていくもんですから。
こういったものには強い感じの子なのね…。ふむふむ。
そんな感じでまだまだ岩場を求めていくイサネさん。ですが、あるタイミングから、これは岩場ではなくフナムシを求め始めてると気付きました。フナムシとの初対面の今日、完全にフナムシに心射貫かれた模様です。現場からご報告します。
岩場に近づくとフナムシがざわざわざわ~っと大群で移動する。それを追っかけ、ぼくが渡した水遊びのグッズのコーラの空のペットボトルに入った海水をフナムシにぶっかけていく!そんな海水に耐えて、間があくとフナムシは逃げに転じるのだが、イサネさんはペットボトルの先の方で「エイヤー!」、やっぱり水をかけたいと、ペットボトルに水を汲んでーっとぼくに助けを求め、その間は逃げ遅れたフナムシを探し出し、今度は手でツンツン。ツンツン。逃げていくフナムシをまた追っかけていく。。。
これは、、、きましたね。
久しぶりにこうやって出先で熱中することを見つけたイサネさんです。ずっとずっとずぅーっと熱中してました。ひたすら繰り返してました。ペットボトルに海水を汲んでー?→フナムシ達を探し出し掛ける→ペットボトルの先っちょでツンツン→海水を汲んでー→その間に手でツンツン→水がきたらまた探しだしジャバーっとぶっかける。。。何回も何回も何回も…、一度熱中したらこれもまた誰にも止められません。それこそ鬼を呼ぶしか。
っとは言え、付き合わなきゃいけないので結構うんざりな感じで大変なんですが、少し嬉しくもなりました。久々に出先でのイサネさんの熱中。しかも今年二度目の海での成功。この熱中が見れるってことはイサネさんの中では大満足のはずだからぁ~。あぁ~、夏休みぃ~っですね。完全に。
|夏いあつの人生!|
そろそろ締めに入った方がいいですよね?長くなってきた気がしますので締めの方向へ行きますね。長くなって申し訳ないです。もっと長くてもいいよ!気ままに思いの丈を文章でぶつけてこいよ!って方はぜひぜひコメントください。ぼくの全力の無駄な文章をとくと味合わせますので…。
人生や旅って無駄なものが大事だったりするじゃないですか?ぼくの文章もそういうことなんです。きっとあなたにとっての旅と一緒。人生と一緒。すっごい無駄だと思われるんですけど、それが大事。決して目的には成りえないってのが弱点なんですが…。
そんな感じで今回の行き当たりばったり、風の向くまま気の向くままに心を吹かせた旅が成功に終わりました。イサネさんも楽しんでくれたようで何より、ぼく自信もすっごくすっごくすっごく楽しかったし、充実しました。
知らない土地に行き、知らない土地を感じ、飛び込んでくる初めての景色に酔い、ただただ景色に酔い潰れる。知らない町ってのは本当に刺激的なんです。どこを見ても知らないものばっか。道も景色も人も空気も、何をとっても酔いしれる。味わい深きことこの上なきっ、なんかかっこつけましたがそんな感じなんです。
ぼくは本当に知らない土地が好きです。見たことない景色が好きです。右に行けばどこに行くのか?左に行けばどこに行くのか?あぁ~、こっちに行くとこんな意味のわからないとこに行くのね、、、参った!!っと、こんな調子でトラブル続きがまさに楽しいんです。
もう本当に、この言葉しかないって感じだから、この言葉をお借りしますが、「欲しいものより大切なものが先に来た」ってこのことなんだと身に染みて感じました。身に沁みすぎて身震いしておしっこちびったよ。
確かに海に行くってなんとなくの目的、欲しいものはあったのですが、ぼくにとって何より、適当に長崎方面に行こう!適当に車を走らせよう!どこの海行く?よし、適当にこの辺!あれ?こっち?あっち?あっちでもないこっちでもない。あっちの方が早かったこっちの方がよかった。あー、この景色めっちゃ綺麗!うわー、でっかい橋!うっぉーーー、海!海!海!エメラルドグリーン!透明!やばっ!Tバック水着。フナムシーーーー!!!
結果的に、イサネさんも楽しんでくれて海も綺麗で道中の景色も道なき日帰り旅の未知との出会いも、その全てが最高だったんですが、多分これならこの結果じゃなくても大満足だったと思うんです。
ぼくは本当に根無草タイプの人間。行き当たりばったりでフワフワしてる人間。一人の時はそれで好きなタイミングで好きなことやってなんでもできた。でも、家族が居るとそうもいかない。しかも、うちのお殿様は重度の知的障害と自閉症を持ってるときたもんだ。こだわりが強かったり、たった一つのお出かけにも沢山の壁が現れる。通常の家庭の子ならつまづくはずもない所でぼくらはつまづき、想像以上のストレスを背負って行かなきゃいけない。ある程度慣れはしたが、このストレスはまだまだまだまだ付きまとう。そしてひょんなタイミングで襲ってくる。正直、強がりながらも怯えてる。
更にママさんはママさんでそこそこにこだわりが強い。細かなことを言えばキリがないが、ぼくとよくぶち当たる。ぶち当たりぶち当たり、大体強引に力技でねじ伏せる。っと言うと男らしいのだが、そこは要所要所だ。基本自分は自分、他人は他人って感じなので、深く干渉されなければ何事もない。はず。多分。恐らく。知らんけど。兎にも角にもちょこちょこ衝突してる。
そんな訳でそもそも一人が大好きで、全てを自分ですることが苦じゃない人間なので、家族ってものがものすごい負担なんです。足枷なんです。荷物なんです。
衝突を繰り返すママさん
重度の障害を持ったお殿様
こんな家族って荷物が、とてつもなく大切な荷物でした。根無草タイプのぼくにとっては間違いなく荷物だけど、けど、これは捨てれない荷物。
っとなれば我が子の障害さえも捨てれない荷物になってる気がするんだよな。無くしても拾いに行くかも…。
もうほんと、一人で行く方が気ままに楽にどこまでも行けるのは確実なんだけど、でもこの家族と行ったこの旅は今までの人生で一番最高だったんだよな。ものすっごい疲れたはずなのに、夜なかなか寝付けないほどに。
本当に余韻に浸り、この日の三人で見た景色に酔いしれてました。
この夏のプレゼント
大きすぎるプレゼント
受け取ったものはこれからの人生にも通ずる大きなプレゼント
これからの人生って旅、障害を持った我が子に沢山考えさせられることがあるかもしれないけど、けど、どんな目的地よりその考えさせられる最中が最も楽しめるんじゃないかってね。
あー、夏が始まるなぁー。
この夏も、人生の夏もっ。
せっかくだから、めちゃくちゃ無駄なこと楽しんでいくぞ。
無駄な家族とねっ。
あっ、せみが飛んだ!
『障害者の、きみがすきだ!』
2021.7.31
#障害者のきみがすきだ
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#重度知的障害
#発達障害
#自閉症
#ティムサーカスTV
#障害なんて言わせねぇ
ぼくにとってはすごくすごくすごーーく意味のある特別な旅に感じたので、その余韻が長く、翌日もまた書いてしましましたので、よければそちらも読んで頂けるとものすっごい笑顔で喜びます!
多分、良い感じのもの書いたと思う。きっと、良い感じのものを表現できたと思う。いや、絶対に味わい深いものを届けれると思う!!!
もしよろしければ感想なんか頂けると嬉しいです。長々とお付き合いくださり本当にありがとうございました!
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