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桐貴清羽(きりたかきよは)
2021年2月21日 06:24
朝食 珈琲豆を挽く音と注がれる適温のお湯の音、そして、立ち込める香りに嗅覚と聴覚が刺激され目が覚める。 キッチンを覗くと、男は背を向けて珈琲を入れながら「ご飯、食べる?」と言う。その声は、慣れない酒を飲んだせいか、少しかすれていた。 リビングの方に視線を移すと、既に綺麗にセットされたテーブルがそこにあった。木製のローテーブルの真ん中には、小さな花瓶。部屋に似合わず、チュー