6/22 庭園巡り、カシミール料理、からの衝撃の事実
早朝4時半、街中に響き渡るアザーンの音で目が覚める。
激しい雨音も聞こえる。
雨が降っているうちは外出できないので、うとうとしたり、動画を見たりして午前中を過ごす。
10時半頃、小鳥のさえずりが聞こえ始め、傘をささなくても大丈夫なくらいの小雨になったので、観光に繰り出すことにする。
昨日、教えてくれたバス停で待ってみるも、なかなかバスはやって来ない。
すると、1台のジープが傍らに停車する。
スリナガルでは、普通の乗用車が乗合バスなのであった。
外国人が利用するには難易度が高い。
ダル湖周辺は、ムガル帝国の皇帝たちが建造した庭園が点在しており、そのうちの4つがムガル庭園(Mughal Gardens)として主要な観光地になっている。
まずは、北端にあるシャリマール・バーグ(Shalimar Bagh)へ。
スリナガルも、ちょうど紫陽花の季節であった。
次は、3kmほど南に行ったところにあるニシャット・バーグへ(Nishat Bagh)。
カシミール茶のカワ。
カシミールの特産品サフランなどで煎じられているらしい。
ところでこれらの庭園、美しいのは事実だが、あまり面白味がない。
それはおそらく、あまりにも左右対称性が高いからだと思う。
モスクやタージマハルなどをイメージすれば分かりやすいが、イスラム建築はシンメトリーを重視している。
これらを造園した時もシンメトリーは意識されたはずで、だから均整は取れているものの、面白味に欠けるのではないかと思う。
ムガル庭園は後2つ残っているが、上の2つが似たような作りで飽きてしまったのと、軽い靴擦れで足が痛くなってしまったのとで、観光は切り上げて市の中心部に帰ってきた。
普段、旅をしていてもあまり食事にこだわらないぼくだが、今回は本格的なカシミール料理を食べてみたいと思っていた。
そこで、昨日のうちに美味しいカシミール料理屋をネットで調べておいた。
ホテルに併設されたレストラン。
事前に目星をつけておいたカシミール料理の定食を注文。
定食といっても、カシミール料理の中でもご馳走的な位置付けの料理だと思う。
お値段は約1,000ルピー(約1,700円)。
普段ぼくが食べている食事の6倍くらいするが、そこは値段に見合った美味しさだった。
スタッフの対応もすごく良くて、満足度は高かった。
お腹が満たされたところで、長距離バスターミナルへ。
明日のバスでジャンムーまで移動するつもりだったので、チケットを予約するのである。
しかし、チケットカウンターに行って、「ジャンムー行きのバスを予約したいんですが」と言ったところで、衝撃の事実を聞かされる。
何と、昨日の大雨で土砂崩れが発生し、スリナガルとジャンムーを結ぶ道路が封鎖されてしまったというのだ。
復旧には少なくとも3,4日かかる見通しだが、もしかしたらそれ以上になる可能性もあるとのこと。
他の手段はないか、とスタッフに確認するも、「飛行機しかないね」とつれない返事。
道路が復旧するまでスリナガルで待つという選択肢もあるが、ぼくは移動の計画を変更することにした。
〈当初の予定〉
スリナガル→ジャンムー→アムリトサル
〈変更後の予定〉
スリナガル→カルギル→ザンスカール→マナリ→アムリトサル
再びラダックに戻る作戦である。
実は、ザンスカール・マナリ間は今年の春に直通道路が開通したという情報があり、それが本当かどうかを確かめてみようと思っている。
もしまだ開通していないようならば、またスリナガルに戻る必要がある。
で、カルギル行きのバスを予約しようと思ったら、次のバスは25日(土)発とのこと。
ちょっと迷ったが、どうせ待たなければいけないのなら、できるだけいろいろなところに行ってみたいので、カルギリルートを採用することにした。
ところで、スリナガル入りした時から断続的に降り続いていた雨だが、市内に戻ってきた16時頃には晴れ間が見えるようになった。
明日には移動するのにタイミングが悪いなあ、と思っていたら、奇しくもスリナガルに足止めされることになってしまったのである。
せっかく晴れたことだし、もう少しスリナガルを満喫することにする。
〈おまけ〉
日本の男子小学生によって作られたであろうナップザック。
どういう経緯でスリナガルまでやってきたんだろう⁇
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