見出し画像

現実逃避の為の自己防衛反動。

ある人から

「時々、幼児退行してしまうんです。どうしたらいいですか?」

という相談を受けました。

僕が「なぜそうなるんですか?」と訊くと

その人曰く、「幼児退行している間は頭が真っ白になって、何も考えずにいられる。
だから、その時間は全てが忘れられるんです。」

とのことでした。

つまり、その方にとって、その瞬間だけは、あらゆる現実から逃れることのできる唯一の時間となっているわけです。

幼児退行する理由を調べてみると、原因は様々あるが、''幼児期の愛情不足による反動で、大人になって症状となって表れることがある。" などと書かれていましたが、僕はこの症状の本質はそこではないのではないかと考えました。

まず、人はそれぞれに現実逃避をするための時間と方法というものを各々に持っています。

僕で言えば、過眠症という症状を持っています。

寝ている時間が明らかに人よりも長いです。

休みの日は1日10時間以上は寝てますし、長ければ、24時間寝ている日もあります。

それは、疲労からくるものというよりも、何も考えずに現実逃避ができる時間として無意識に利用している節があります。

他にも人は、飲酒、ギャンブル、キャバクラ、クスリ、リストカット、SNSなどの中毒によっても現実逃避ができ、それが気持ちいい状態として利用している人もいます。

つまり、方法は違えど、人は現実からくる心の負担やストレスを、何かしらの現実逃避の方法として利用して、それに依存しているということが考えられます。

その症状自体を掘り下げても、原因解明はできても、それを改善する方法はわかりません。

だから、過去に親からの愛情不足などでそうなっているなどというようなその症状自体の原因に向き合うのではなく、その症状というのは人それぞれに違うツールとして持っているという前提の下、考える方が改善策を練りやすいと思います。

では、この症状をどうすればいいのか?というと、症状自体に向き合うのではなく、その症状の別の原因、つまり、そもそもの現実からくるストレスや心の負担がキャパーオーバーとなっていることを問題視した方がいいわけです。

その心の負担が症状を発症させるなら、その原因が、人間関係なのか?恋愛なのか?仕事なのか?金銭面なのか?などという現実からくる原因の方を解決することが最善策だと思います。

まずは、現実逃避している理由を知り、その問題自体に向き合う。
その問題自体に向き合いたくないからこそ、幼児退行するという手段を使っている可能性もあるわけです。

現実を受け入れて、自分と向き合って、前を向く。

生きていくことに自分なりの意味を持ち、現実に向き合い、私は私自身に価値があるんだと思うようにしていくことを考えていく。

まずはそこからはじめてみる。

それができれば、きっと、その人からはその現実逃避のツールとして使っていた症状が不必要となり、改善へと向かうことだと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?