介護保険法のチカラ
2024/07/15
知らないけど、関係先と分かる市外局番より着電。
今度は何が起きた?
この頃は、ずっとこんなマインドです。着信がちょっと恐怖。
「◯◯地域包括支援センターのSと申します。」
はて。
まだ介護認定について、申請や相談はしていないし、施設を探すことすらしていない。父が受診した病院から情報がいったのかな。どちらにしろ、仕事が早い。
勝手に感心しつつ、話を聞くと、意外な返答。
「市の介護課から『介護保険の利用が必要な人がいる』との話を聞きまして、先ほど、ご自宅へ伺わせていただきました。」
凄い。
事前相談とかではなく、いきなり行っちゃうのね。もちろん実家には連絡しただろうけど、嫌がる家族はいるかもね。知らんけど。
私としては、渡りに船。遠方に居住する身としては、どんどん進んだ方が助かります。誰か分からないけど、情報屋さん、ありがとう。
訪れたSさんによると…
身なりはきちんとしているが、話は噛み合わない。
病識なし、困っている事はない、とはっきり答えた。認知症関連の発生したイベントについて、何も覚えてはいない。
そして父は、ある程度話したら、突然「疲れた。寝る。」と言って引っ込んでしまった、と。
母が引き継いで話はしたが、辻褄の合わない事ばかり。
「お母様も認知症でしょうか?」
これには笑ってしまった。もともとそんな人なんです、残念ながら。
母は「△△病院から来たんですか?」と、何度も聞いてくる。しかし、何のことか分かりませんでした、との事。
私もわかりません。
介護保険の話をしようとしたが、自分の話ばかりする。しかも、理解が全くできない(理解しようとしない)ので、パンフレットを渡し、撤収。
その後、連絡をいただいたのが、事の顛末。
まあ、父が受診した病院からの情報だろう、と思ったが、気になったので聞いてみた。
「どういった経緯で、情報提供があったんです?」
Sさんは、「えぇと…」と、言葉を選びながら、
「市の介護課に、『上から依頼』があったそうです。」と。
なにそれ怖い。
Sさんも詳細は知らないようで、訪問に至った経緯を母に伝えると、福祉系に強い、あの政党に所属する議員の名刺を出してきて「この人の依頼じゃないか」と言ったよう。
Sさんは、母の話を聞いて、「あぁ、そういう事か。」と合点がいったようだ。こういった事は、少なからずあると。
母は、病院に詳しい人がいるから、と相談していた、らしい。
その議員、父の受診した病院を「精神科の病院だから」止めた方が良い。「他の病院を紹介する」って言っているらしい。
母の言う「△△病院」が、紹介しようとしている病院なんだろうか。
嫌なことを思い出した。
選挙がある時だけ、電話をかけてきて「ホニャララ党に入れるんだよ」「ホニャニャラ党の、ダレソレをよろしくね。」と、のたまう母。
選挙があると、私の住む自治体に来ては、活動に勤しむ。タイミングが合えば「ついで」に、知らない御婦人たちを連れて、私の自宅に寄っていく。
そして、玄関先で、選挙の話だけして、10分ほどで、いなくなる。
今回の件のみ、初めてその政党に感謝だな。まあ無責任に病院を紹介しようとしてくる所は、気持ち悪いけど。
ちなみに、その情熱の一部ですら、姉や私、さらに孫たちへ向けたことは一度もない。
卒園しようが、入学しようが、受験で望む以上の結果を出そうが、連絡ひとつよこさない。もちろん孫の顔も見に来ない。
こんな話を、チョイチョイ挟んでいきます。中古のランドセル事件とか。
Sさんから、今後のお話。
介護保険の認定調査について、認定調査の日程、予定を組む必要あり。両親のみでは無理なので、同席する必要がある。平日9時〜14時くらいの間。こちらの予定に合わせてくれるとの事。ただ、予定はすぐ埋まるので、早めに教えてください、と。
今後の事を考え、2人分の申請をしましょう、と。申請に必要な「主治医の意見書」は、Sさんが、それぞれのかかりつけ医に連絡し、依頼してくれるとのこと。
最高か。
加えて、介護認定調査当日についての注意事項として、
認知症の診断は中程度であるが、『身なりが汚くない』ことや『ADLに難がある』わけではないので、介護認定の度合いが低くなりそう、と。
なので、「あった出来事を、かなり盛って報告して下さい。そうすれば、認知症の程度を、ちゃんと加味してくれますから、と教えてくれました。
よく『お役所仕事』といった言葉を聞くが、今回の件については、全くそんな事はなく、親身になってくれている。
個なのか、組織なのか。
どちらにしろ、介護保険法のチカラを大きく感じる一日でした。あと、変なチカラも。
続く。
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