海外線の飛行機内でコンテンツ好きがやっていること
私はこれまでに50カ国以上を巡り、ロケ地探訪を楽しみながら、年間何百本もの映画を観てきました。飛行機にも頻繁に乗っている中で、機内での時間をいかに有意義に過ごすかが、アップデートされていきました。人それぞれだと思いますが、今回は、その中で得たちょっとした「飛行機内エンタメ」の楽しみ方について記したいと思います。
1. 映画新作鑑賞は後回し
飛行機内で最新映画が並んでいても、私はそれを優先しません。なぜなら、新作映画は自宅に帰ってからでも観られるし、他の配信サービスでもすぐに視聴できるからです。日本公開前の作品も当初は魅力的に感じましたが、ザッピングとしては良くとも、名作はもっと集中して大きな場面で観たいものです。もちろん、時間があれば観ますが、機内では他にしかできない楽しみを見つけるのが基本です。
2. 配信映画の宝探し—エスニックな航空会社なら尚良し
機内エンタメの魅力のひとつは、配信されている映画の中に隠れた「宝物」を見つけることです。特にエスニックな航空会社を利用すると、その国独自の文化や歴史を反映した映画がラインナップに登場します。これらは、普段はアクセスしにくいマイナーな作品で、古い作品ほどその国の時代背景や社会的な雰囲気を感じ取れることが多いです。
個人的には、特に古い映画を探すことが多いです。古い映画の方が「今配信しても問題ない」というクオリティが保証されていることがおおいためです。マイナーな国は、国際的な映画賞をとらないと日本に輸入されなことも多いなか、現地で評価されている作品に出合うことができます。新作映画ももちろん良い作品に出会うことがありますが、ビジネス的な意図や話題性重視のものもあるので、あまり期待しすぎずに確認するのがポイントです。全部は見切れないので、私の場合はタイトルをメモしておくことが、ここでのミッションです。
3. 音楽での新しい発見
映画と並んでチェックするのが音楽です。飛行機内の音楽チャンネルは、現地のアーティストを発掘する絶好の場です。例えば、私はかつて台湾のバンド「告五人」の「醜人多作怪」を機内で聴いて一気にファンになりました。こういった発見は、後々旅行先でそのアーティストのライブを楽しんだり、旅行の体験を音楽と結びつけてより充実させることができます。もちろん、変わったラインナップだなと思うことの方が多いですが…。YouTubeとかよりも、意図しないレコメンドとして出会えるといえるでしょう。インドやアラビア圏の曲も面白いのが多かったです。
4. ロケ地探訪の準備
新たな気付きは「到着先の場所にちなんだ映画が配信されていることが結構ある」ということです。私の旅行の大きな楽しみのひとつは、映画のロケ地を巡ることです。飛行機の中で映画を観ながら、そのまま到着先のロケ地探訪の計画を立てることもしばしば。例えば、デトロイト行きのフライトでは『バットマンvスーパーマン』が配信されていて、そこで映画に登場する看板や建物を確認し、現地に着いてから実際にその場所を巡りました。
また、『プリティ・ウーマン』を観ていた時には、ジュリア・ロバーツがハリウッドのどのお店の前を歩いていたのかを確認して、後日そのお店に訪れるという楽しみ方もありました。到着先に関連する映画が機内で配信されていることが多いので、映画を楽しみながらそのままロケ地探訪の準備ができるのは、便利です。
5. 意外とゲームも良い
映画や音楽を一通り楽しんだ(orメモした)後、「次は何をしようかな?」と思ったら、意外にも機内のゲームが良いリフレッシュになります。シンプルなパズルゲームや軽い頭の体操になるようなものが多く、飛行機での長時間フライト中に気持ちを切り替えたいときにぴったりです。映画や音楽で刺激された頭をリラックスさせるために、ゲームは意外と有効です。
飛行機の中でも、コンテンツ好きにとっては情報収集の場です。映画、音楽、そしてゲーム—全てが知識の補強に、さらには、到着した瞬間からの体験をさらに豊かにしてくれます(こんな楽しみ方もあるのだな、と言うご参考に)!