【詩】御先に見えるは未来か幻か
常世のうねりを知りたくて
森の意識が溌剌な刻
ひそひそ盗み聞き
森と肉体有機的結合で
意識をダウンロードできるだろうか
時間次元を超越可能と嗤う
苦痛を信じひたすらじっと寝ていろと
隣でぬるりとミミズが囁く
千夜一夜夜は更けて
髄から逃げたリンは陽炎に
意識は悪霊と化す手前で
落ち葉の隙間にドロリと滴り
暗闇の根が骨の髄まで吸い取り
本質は木々に感染していく
幹枝葉隅々まで溶け広がり
枯葉と新芽のエネルギーが応え
脳髄の奥から響きわたる狂想曲
御先に見えるは未来か幻か