【ストロー体。】はソラに墜ちる
あぁ樹は イチョウは
そこに立って 千年先まで ソラに墜ちる
「瀧だ! 瀧だ!」(無音爆音・・・)
私たちは移動をする
時空をつかって移送をしている 一本の
棒かもしれない瀧かもしれない 立ったまま
ソラに墜ちる!
転がり果てた今いるどこかで
小さく花がさくだろうか
〈タンポポの種〉を移送する(無音爆音…)
【気密の宇宙ストロー体。】
縦横無尽に気密をおよぐ
双極螺旋のアカとアオは すれちがいざま
(目と目があうから)分かれたことも
今はうれしい 求心力で楕円をえがく
糸のような卵管を 粒になってあるいている
私の裸子を愛撫してくる ピンク色した
絨毛草原…… 馥郁とした
「つち 土が」ハラカラカラ… … …
こんどは葦にうまれるだろう
まっすぐに沼からのびたら
繊維になって画布となる
今いるどこかで垂直に立ち 誰かの色をささえるだろう
背中から きなりの肌で抱くだろう
あぁそうやって 私たちは
日ごと夜ごと 千年先まで(無音爆音・・・)
ソラに墜ち
アカとアオの螺旋でおよぐ
【気密の宇宙ストロー体。】