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俺の小樽

どんどこザブンだ どんザブン

寄せては返す ブルースで

どんどこザブンだ どんザブン

小樽は詩人の街だった


粉雪舞う夜

真っ白い 羊の皮のコート着て

胸元から 白い子猫の顔のぞかせて

父さんは

店のみんなと 家族を引き連れ

焼肉屋 いつものパーティー 子どもはジュース

どんどこザブン どん座布団

どんどこザブン どんぶり勘定


洋服売ってた 蝶々のドレス

夜の蝶々がひらひら来て 月賦で買った

その取り立ては 時に包丁沙汰だったけど

誰しも生きていかなきゃならない


どんどこザブン ドン ザブーン

どんどこザブン ドン ザブーン・・・


四十九で死んだ 父さん

酒と煙草とコーヒーと 人を愛した お父さん

たった一冊の三島由紀夫

銀の装丁

そのなめらかな 「鏡子」の扉を・・・

お父さん

私 今 詩を書いているの

     *


お父さん 私 今 詩を書いています



*「どんどこザブン」は「潮音頭」のサビの一節。小樽っ子のソウルソング。小樽の伝説の詩人・米谷祐司(故人)による作詞。

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