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新聞小説(+挿絵)という文化は消えるのか/後編

つづきです。

新聞小説挿絵の仕事をしたいと思っているイラストレーターが、現在どれくらいいるのかはわかりません。とはいえ、新聞小説であれ何であれ、依頼されればやりたいと思う人はたくさんいるでしょう。

では、新聞小説の仕事を積極的にやってみたいと思ったとき、どのように売り込めばいいのか、これは僕もよくわかっていないです。

新聞社の文化部の誰かに絵を見てもらえばいいのか。もし担当の人がわかっている場合はそれも有効なのかもしれません。同業者の友人で新聞小説の挿絵を描いている人を知っていたら、担当の人を紹介してもらえばいいと思います。ただ、新聞社の人がそういう持ち込みに対応して、絵を見てくれるのかどうか僕はわかりません。

実は、作家から指名されるのが一番強いのではないかと思ってます。新聞に限らず書籍の装画とかでも同様で、作家に指名されれば依頼が来ることが多いです。言うは易しですが。

あとは、これは新聞社の人に聞いたわけではないのですが、なんとなく文芸誌の挿絵はよく見られていて、そこから候補を選んでいるのではないかという感触はありました。そういう意味では、ギャラは安いですけど文芸誌の挿絵を地道にやっていくことは重要かもしれません。

僕の場合でいうと、『孤道』と『タラント』については、どういう経緯でオファーをいただけたのかわかりませんが、『新・地底旅行』のときは、小説新潮で描いていた重松清さんの連作短編小説の挿絵を見てと聞いた記憶があります。

そのときの挿絵は以下です。

乗り換え案内
どんぐりのココロ
北風ぴゅう太
ゲルマ
交差点

これらは後に『きよしこ』というタイトルの短編集として単行本になったものです。

有料部分では新聞小説挿絵の現状、ギャラなどについて書いています。

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