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【夜明けの誓い 維帖新武家人別帖】
監督:中川信夫
出演者:原田芳雄
蟹江敬三
竜雷太
市原悦子
浜木綿子
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明治二年、日本で最初の鉄道が新橋、横浜間に敷設されようとしていた。
”陸蒸気”の登場は国民の最大の関心事であったが、それをイギリスが外債および技師と建設材料を提供して鉄道敷設を進めることになった。
松を枕木に使用させカンナをかけさせる。ムダな作業、腐りやすい松の使用を指示するイギリス政府ご用達の技師にうだつの上がらない、後の工部省鉄道頭こと、井上勝の姿があった。
ある日、赤い鞘を持った男「山犬」小笠原壱岐守(おがさわらいきのかみ)を主君にもつ相良辰平(原田芳雄)ら3人組 柳川、藤堂(蟹江敬三、他)が、酔っ払ったイギリス人技師を川に投げ込んだ。
幸いにも、技師が酔ったはずみで転落したという事でお咎め無しとなった。
「小笠原壱岐守(おがさわらいきのかみ)があたえた鉄道建設免許を反故にしたあげく、イギリス政府と結託し政権をも乗っ取った薩長連合。鉄道敷設事業についても同じくの所業に怒り心頭だ。」
相良辰平は、工部省鉄道頭 井上勝を前に、睨みを利かせる。
軽率にも、9月9日に鉄道開通と発表する参議 大隈重信。
現場の事情など知った事でない。
ハッパをかけられる頭取・支配人の顔は真っ青だ。
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一方町では、町の粋人に五両で本多髷を切らせた、イギリス人技師らに怒り心頭の友蔵。
友蔵を仲間に受け入れた、相良辰平の企みに翻弄される、佐久間と、鉄道マンのヨウスケ(竜雷太)であった。
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その頃、旅籠(はたご)、人力車屋、馬車屋、照道沿線の地主など、しばしば生活を脅かされるのを心配する者たちが工事の妨害工作に出ていた。
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相良辰平ら3人組によって福原に売りに出された、地獄アマこと、お葉
(浜 木綿子)を、お人よしの鉄道マンのヨウスケが、身柄引き取り人となった。
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馬車屋の前で、大久保を見かけたという者。
そして土方人工の様子がおかしい・・
不穏な空気が漂うなか、金庫番の大久保が大金を奪って逃亡した。
開通前夜になって、鉄道線路を爆破する計画があるという噂が流れた。
「蜀の国の犬は、太陽に向かって吠えるらしい」
相良辰平に向かって、佐久間が言い放った。
刀を抜いて斬り合う 相良とヨウスケ。
土砂崩れで開通式は3日後の12時に延期されたの報に、決斗はお預けとなった。
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明治5年9月12日、開通式当日の朝、相良ら3人は お葉とともに行方をくらませた。
佐久間は、爆裂弾を持って消えた相良を要警戒とした。
井上勝を恨んでいた事もあり、天皇が乗る陸蒸気を爆破するのを恐れた。
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9時、聖上陛下を乗せた陸蒸気は新橋、横浜間を走る予定。
井上勝は、無駄な騒ぎは御免と、佐久間に口外無用とした。
負傷した友蔵は、甥っ子の恵吉が陸蒸気を見に行かないようクギをさす。
相良が生きて帰る気が無いと悟ったお葉は、泣きつくも追い返された。
仕方なく家に帰り 友蔵の世話をする、お葉をヨウスケが訪ねた。
棄てられ愛想が尽きたというお葉
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新政府の首脳達も集まった。参議 大隈重信 工務省鉄道頭 井上勝
陸蒸気が爆破され いっぺんに片付けばイギリスやアメリカは喜ぶだろう。
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日本刀を握った佐久間は、改めて鉄道頭の井上勝に式典の中止を申し出る。
日本の新政府の威信をかけた鉄道事業だ。ここで中止など、国民の信頼をも失うことになると一蹴した。
そして、9時。 聖上陛下や政府の首脳達を乗せた陸蒸気は新橋を出発
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一度、刃を交わしたヨウスケには解っていた。
転げ落ちる火の輪のように 燃え尽きるまで転がり続ける男たちであると・・
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