【牝牛と兵隊】(60・仏)牛の散歩を偽り脱走だ #映画感想文
La Vache et le Prisonnier (1960 フランス)
第二次大戦中、ドイツ軍の捕虜となったフランス兵士シャルル・バイイの白昼堂々とした脱走秘話にもとづいた文字通りの傑作コメディ。
フランス陸軍歩兵シャルル・バイイは補虜としてドイツにつれてこられ、ある農家で働いて4年になる。
1943年の春、彼は白昼堂々と捕虜服を着たまま農家の飼牛マルグリットをつれて脱出した。
牛を散歩させているふりをし、故国に逃げ帰ろうというのである。
まんまとドイツ将校に成りすまし、逃亡中のフランス兵がいたが、結局バレて ドイツ兵に御用となってしまった。
腹がへるとマルグリットの乳をしぼって飲むという、少々のんびりとした逃亡劇。 マルグリットは、休息したある農場の牡牛に興味津々のご様子。
通り掛かったトラックにのせられ道を逆もどりで振り出しに戻り、ソ連兵に服と牛の交換を要求され逃亡。
ライン河をわたる時マルグリットを逃がしたが、気付くとマルグリットはドイツ軍がかけた仮橋の上に‥。
微動だにせぬマルグリットを ドイツ兵の目を見ながら ひっぱってわたった。
ついにシャルルはフランスに入った。こんどこそマルグリットをおきざりにして貨車にもぐりこむ。
マルグリットはいつまでも彼をしたって泣いた・・。
発車寸前の列車に飛び乗るシャルル。
しかし、その列車の行先は・・ ド ド ド
「牛を散歩か。行ってヨシ」などという、のどかなことが、なんと実話というから驚き。相当の手加え加工があるようだが、実は盲点だった。
かの「大脱走」も、ゆっくりマイペースが、逃亡に成功したくらいだから・・。ほんとホッコリ出来る良い映画だ・・。
..…
じつは捕虜になるにも、捕虜になれる条件があるので学んでおくべきだと思います。
戦争時には宣戦布告されていない軍事衝突であっても戦時国際法が適用される。
もし、あなたが軍隊に編入されていない非戦闘員であったなら、攻撃されることはない。基本的には‥
攻撃した相手が戦争犯罪で処罰されるからです。
もし目の前で大切な家族が射殺されそうになっていたら‥目の前に銃が転がっていたとしても応戦してはならない。
見殺しにするしかない。
応戦しパルチザン(占領支配に抵抗する非正規軍の構成員)だとされ、村人全員が虐殺された例もあるからだ。
どのみちパルチザンは戦時における文民の保護に関するジュネーブ条約の保護下になく、戦争犯罪人として軍法裁判にかけられる。
家族の命を救っただけなのに‥ 通常の憲法や法律の話ではないので注意が必要です。
先日もドコかで言ったとおり、日本政府が日本国民を救うとは微塵も思っていません