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【アーメン・オーメン・カンフーメン】魔界ひょうきん族(ジョン・ウー監督)

TO HELL WITH THE DEVIL
1982年 香港
監督:ジョン・ウー(「男たちの挽歌」「ミッションインポッシブル2」)
製作:レオナルド・ホー
製作総指揮:レイモンド・チョウ
出演:リッキー・ホイ(「Mr.BOO!」「霊幻道士」「皇帝密使」
       「プロジェクトA2 史上最大の標的」「奇蹟/ミラクル」)
   フォン・ツイフェン(「五福星」「大福星」)
   チョン・プイ(「香港オペラブルース」)
   ナット・チャン
   ジョニー・シャム(「五福星」「大福星」)
   チュン・ファット(「ファースト・ミッション」)

キリスト教会の戒律を破り酒を飲み、ロクに説法を理解してないマー牧師(チョン・プイ)は全員一致で免職処分に。

神が現れ風呂に入っていないマー牧師のせいで神がアレルギーに。

 36秒は人間界の36万年に等しい。お前は人間界に戻りあと36年間人々に尽くせと言う。後に36万年が36年になった意味はわからない。

一方こちらは魔道下界。善人を皆殺しにしろと言う魔導士。
ただし赤ん坊は地獄の洗礼を受けさせ悪魔の手先とするため殺してはいけない。
地球は未来永劫悪魔の支配下とする予定だ。

2か月以内に、豚肉でなく若者の魂を持ってくること。
失敗すれば悪魔アピーユ(フォン・ツイフェン)は去勢されるのだ。
目から光線を出し豚を丸焼きに・・。

なぜかその光線はアピーユのサングラスで跳ね返される。

魔界で出会う悪魔アピーユとマー牧師は一戦を交えて解散。

一方、現代の地上。売れないシンガーソングライターのブルース(リッキー・ホイ)が珍事件を振りまいている。

ペギーという劇団員にお熱をあげているのだが、ロミオとジュリエットの演劇中 人気主演男優ロッキー(ナット・チャン)がジュリエット役のぺギーの口が臭いと、ジュリエット役を降板させるよう迫った。

機嫌を損ねたロッキーは台本で滑ってひっくり返った。

すべてブルースの仕業であったが、本人は気づいていない。
どうも陰で悪魔アピーユが悪さしているようだ。

催眠術的にトンントントンというリズムで遊ばれているのだが、その実際の被害は人前でパンツ一丁にされるロッキーに反射する。

その様子を訝ったマー牧師は、ブルースを救おうと接触を試みる。

CDデビューを夢見るブルースであったが、その自慢の曲を盗まれ落ち込んでいる時に悪魔アピーユが接触してきた。

とりわけ金持ちになりたいという願望を叶え、自分の首をもいで遊んでみせた。

自分に魂を売れば、願いを叶えてやるという。
よく解らない勢いで悪魔との契約書に署名。契約が成立した。
望みは、大スターになってペギーに愛されたい。と、言うしょうもない願望。

とりわけ脳みそ交換で、大スターになってペギーに愛されたいという願望体験中、ロッキーは大暴走を繰り返しハゲ散らかした。

ジョニー・シャムだ

悪魔の術中にはまったペギーはブルースにベタ惚れに見えたが、ただのセレブになっただけだった。ペギーをひたすら従順な女性にしてほしいとの悩みをうけ、ひたすら従順な世界を体験し、ペギーに殺されかかった。

貧乏ながら慎ましい生活がしたいとの願いに、二人は病弱の極貧生活。
極貧のあまり、魚はとれずオタマジャクシを育てて食べようと誓う二人。

子供たちは施設へ。余りの貧困生活に疲れ果てたペギーは毒薬を飲んだからもうすぐ死ぬと言い出す。
ショックで毒を飲んだブルースだったが、瓶を取り違え飲んだのはオタマジャクシだった。

実はペギーは毒を飲んでおらず、夫のブルース一人に死んでもらう計画だったのだ。
余りのショックに、また現実世界へ戻り、悪魔アピーユと食事。食い物に貪りつくブルースに、誰も極貧生活には耐えられないと諭すアピーユ。

悪魔アピーユと契約を破棄し、実力でペギーを手に入れると言い出したブルースと入れ替わりに、魔導士がアピーユの前に現れた。


生贄上納の期限が近い。ブルースを生贄に捧げろと迫る魔導士の要求に、複雑な心境が芽生えるアピーユであった。
ペギーへの愛の証明に誰か人を殺す。とワケのわからない求愛をするブルース。

今や廃人としての役どころしかないロッキーの母親役を得たブルース。
熱演のあまり命懸けで包丁を避けるロッキーであったが、なかなかカットがかからない。

母親ブルースの持ち出したバクダンで自爆したところでカットがかかる。

我に返ったブルースの前にアピーユが現れた。その様子を陰から見ていたマー牧師。
悪魔の契約を巡って、人間と神と悪魔の三つ巴の壮絶な超現戦が火蓋を落とした。

目から光線が出るようになった。

香港映画界のお馴染みのスター共演に加え、ジョン・ウー監督という超豪華なオバカ映画。ひょうきん族のギャグと、ドリフのコントに意地悪ばあさんが味わえるコッテコッテの天丼ムービーだ。
この頃の香港映画の味付けは特に濃い。だが、一様に異臭を放ち笑えないギャグのボディーブローの連発が脳内の知らない物質を腐らせてくれる。
これを真似て大ケガした邦画をよく見かけたものだが、端から狙ってるからそうなってしまうのだろう。低予算ながら、少しでも楽しませようとするサービス精神の圧が半端ない。
また、自分的には「五福星」をはじめとする福星シリーズのフォン・ツイフェン、ジョニー・シャムが見れたのが嬉しい。
リチャード・ン氏(2023年4月9日、83歳で死去)が居ないのが残念だ。
主演のリッキー・ホイ氏は、2011年11月8日、心臓発作のため死去。
65歳であった。亡くなるおよそ一年前に心臓の手術を受けており、兄のマイケルよりも先に逝くこととなった。
80年代、慣れ親しんだ俳優さんが次々亡くなっていくのは寂しいが、映画を通して遭えるので出来るだけ出演作は観ておきたいと思う。
国内ではVHSのみだと思うのだが、これは是非ともBD 化を望みます。
みんなで80年代の空気吸って酸欠になりませう。

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