【デモリショニスト】(96) THE DEMOLITIONIST
「プレデター」「エイリアン」等のエフェクツ・グループのロバート・カーツマン初監督作品
「デモリショニスト/復讐の女捜査官」
西暦20XX年・・・殺人、レイプが横行する犯罪地下都市”メトロシティ”
凶悪な犯罪者マッドドッグに嬲り殺された女性捜査官が、テクノロジーの粋を結集した女戦士として蘇った。
スーパーバイクを駆り、マッドドッグに復讐を果たす。
しかし彼女は、次第に人間らしい心を失いつつあるため、メトロシティを統括する者の命令により、彼女の生命維持装置を外さなければいけなくなった。
肉体は人間の姿のまま全身の血液を強化プロテインと入れ換えることによりずば抜けた再生能力を持つことが出来るのであるが、毎日注射を打たないと肉体が腐ってしまうのだ・・・
スタイリッシュな、女性版ロボコップ + パニッシャーという印象。
緩急が緩いため映画としての爆発力(比喩)が弱く、スタイリッシュであるが故の泥臭さが失われているのが残念。
硝煙と砂埃とギラついた血生臭さが無骨なバイオレンスを引き立てるというのはもう古いのか。
やはり、そこは明確に否定したい。昨今の重力や慣性力に逆らう動きに繋がれば、まだスタイリッシュに拘れるかもしれないが、重力に従う限りモタっとした動作は否めなく、映像とのミスマッチを感じる。
猛獣には野太い声がつきものであって、ライオンにピヨピヨ鳴かれても、どういう気持ちになればいいんだ・・。
文脈がおかしいことくらい分かっているのだ・・。
そういう時には思い切って投稿してみる。
この映画もそんな微妙な感じを醸し出している出来栄えだが、これが80年代に製作されていればシリーズ化もあったかも知れない 何かと口惜しい作品だと思う。
ロバート・カーツマン監督は07年には「ハゲタカゾンビ 感染注射」という如何にも低予算ながらサービス精神旺盛な作品も世に出している。