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私を救ってくれた言葉

去る者には理由がある。残る者にも理由がある。

 学生の時、友達が言ってたのか。はっきりとは覚えていないけれど、なんとなくあの頃自分に言い聞かせていた言葉。同期の子が退学していく理由はさまざま。家庭の事情だったり、途中で諦めてしまったり。

 人のために卒業するわけじゃないけれど、本当は誰もかけることなく一緒に卒業したかった。でも、叶わなかった。

 社会人になってから、それこそさまざな理由で職場を離れる人がいる。1年目は、上司が異動してしまうだけで泣いていたけれど。学生の時に感じた喪失感はだんだん薄れてきていた。

 特別意識していたわけではないけれど、私の中にはあの言葉がずっとあったのかもしれない。あの言葉で自分を守っていたのかもしれない。

 去る者には理由がある。残る者にも理由がある。