私はカニになりたい ー Let's play "Fight Crab"
3Dのゲームの世界についていけない私だが、3Dバリバリの格闘ゲームをうっかり買ってしまった話。
その名は「カニノケンカ」。
プレイヤーはカニとなって、ライバルをハサミで殴ったり、挟んだりしてひっくり返すと勝ち。ルールはとてもシンプルだ。
格闘ゲームは体力ゲージがなくなると負けになりがちだが、これはひっくり返されない限り負けない。ひっくり返されてから3カウントのうちに、何かの拍子で元に戻ればバトル続行となる。相手からの打撃だったり、地形の要因で復活したり、攻撃が上手ければ勝つとは限らない。そういう要素がすごくいい、と思う。
このリアルな甲殻類たち(カニだけじゃなくてロブスターもいる)は、しっかり物理演算で動く。十字キーを押すとパキパキ動くキャラに慣れていると、なんとも動かしづらい、もどかしい感じだが、この見た目だと余計リアルな感じになって魅力的だ。そしてなぜこのラインナップと思うような物騒な武器を持つこともできるし、さらにハイパーモードという光って強い状態にもなっちゃったりする。ゲームといえばこれだよね。
戦うステージも、浜辺、だけでなくスーパーマーケットや中華料理店のテーブルの上、子供部屋みたいな場所まで、やっぱりなんで?というラインナップ。しかしそこでカニが喧嘩を始めると、「ここでなければいけない」という妙な説得力を感じてしまう。
メインのルールはシンプルなのに、本筋にはいらないところが非常に過剰、そのアンバランスさがとても私好みである。
このところ、子供達にゲームでボコボコにされ続けているけど、これならみんな初めて遊ぶタイプだと思って、誘って遊んでみた。
2人とも生き物はそんなに得意ではなく、リアル甲殻類は拒絶反応が出るかどうなのかなんて思っていたが、この突拍子もないコンセプトが勝ったか、すんなり遊び始めることができた。というか大ウケ。
みんな同時に始めるから、何をするとどう動くか、と試してみたり、一緒になって「わからねー!」ってなるのも楽しい。
思い通りに動かないのも楽しいうちで、とにかく楽しい、とかしか言えない。なんだこの文章。楽しいしか言ってない。
カニ、ツメで叩いたりハサミで挟んだりしてひっくり返ったりひっくり返らないの楽しい。
このゲームには言葉はいらない。とかく認知負荷の高い現代社会、生きるのに疲れた人類はカニになれ!