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Photo by
歌川国芳 / メトロポリタン美術館
エッセイ/シュロとTジュロとソテツ
今までソテツだと思っていたものがシュロだった時の衝撃たるや…
偶然ソテツ地獄という言葉を知ったので
せっかくなのでソテツエピソードをば。
シュッとしているのがシュロで、
ずんぐりしているのがソテツ。
細長い南国っぽいやつはだいたいトウジュロ。
庭とかにある背高いやつはだいたいトウジュロ。
いつもソテツと間違えられがちなので
「あれはトウジュロだね」って解説できるとスマート。
シュロ系はヤシ科、ソテツはソテツ科。
シュロは葉柄が長くて扇状に大味な葉っぱ、
ソテツは葉柄の両側に細長い棘。
毒抜きすれば食べられるのがソテツ。
葉が濃緑でツヤツヤしているのがソテツ。
「いのー、いのー」と喋るのがソテツ。
「妙国寺に帰ろう」と喋るのがソテツ。
堺の妙国寺には大きな蘇鉄があり、一度枯れかかったが法華経を読むと蘇り、世の評判となった。信長はこの蘇鉄を安土城に移し替えたが、夜になると「妙国寺に帰ろう」という声が聞こえ、森蘭丸に調べさせると蘇鉄の発するこえであるという。信長は怒って蘇鉄を伐らせようとしたが、伐ろうとした人足たちは蘇鉄の下に倒れてしまう。信長はこの蘇鉄が霊木であることを悟り、妙国寺に返した。
B3-01蘇鉄の怪異(立命館アート・リサーチセンター)
https://www.arc.ritsumei.ac.jp/lib/vm/2018taikouki/2018/06/b3-01.html
これは僕が育てているソテツ。かわいい。
いつか喋ってほしい。
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