夏の土用の丑の日!
「姫、こういう知識知ってますか?みたいなのヤルの、珍しいですね。」
「うん、本来は、あまり好きではないからの・・・。」
「知ってるか、知らないか?の知識って、あんまり知恵に関係ないことが多いですよね。」
「むしろ、いろいろ知りすぎて、身動き取れなくなることもある。」
「じゃ、なぜ?土用の丑の日。」
「これは、王朝時代からの習慣で、大伴家持さまのお歌にも歌われておるじゃろ???」
ー石麻呂に 吾物申す 夏痩せに よしと云ふ物ぞ うなぎ取り召せー
「お、そうそう。懐かしい。万葉集じゃな!www 万葉集って、後々の世の古今とか、新古今とかと違って、結構、即物的な歌も多い。」
「新古今なんて、教養ないとそもそもわからないですよね。本歌取りとかの本歌自体が何かわかんないし、もう。定家さまの歌なんて、それそのものはなんってことないのに、いろいろ知っているから面白い!ってとこありますよね。」
「そうだけどな、だいたい人間の文化ってのはそうなっていくんじゃ。最近の映画でも音楽でも、昔の名作のオマージュだったり、コラージュだったり、サンプリングとか言っているけど、結局は”本歌取り”ってことじゃしな。」
「まあ、そう言ってしまうと身もふたもないけど、だからこそ知っているもの同士で解り合えたり、褒めあったりできるんじゃないですか?それに、結構、いろいろやりつくされて、なんかすごい創作した気になっても、誰かが何か探しまくって、『それは、28年前の〇〇△□君の×××でもうやられている』とかなることが多いから、始めっからそういうことにして、JASRACにきちんと使用料払ったほうがいい!wwwwwwww」
「ま、そんなこと、妾、どうでもいいわい。妾、あの時代を生きておったからの。懐いわいのぉ!!!」
「また、姫の恋愛話か・・・・・・・。」
「あの頃のお前のことはよう覚えておるよ。なかなかの騎射も巧みなイケメンじゃった。」
「あ、そうでしたか、へーー!姫の述壊に俺が出てくるの珍しいですね。」
「やっぱり、妾、王朝の頃が一番、幸せだったな。特に、平城京の頃。」
「まだまだ、様々な氏(うじ)の長者もいて、多様性も色濃かったでしょうね。」
「うん、その前の飛鳥の頃ほどじゃないけどな。しかし、まだまだ、この先どうなるか?的なワクワクがあったなぁ・・・。」
「ま、それはそれ、夏の土用の丑の日の話するんじゃなかったでしたっけ?」
「あ、そうそう、そもそも土用ってのは、立春、立夏、立秋、立冬の前18日間のことじゃよ。」
「あ、夏の土用の丑ってそういうことか、立夏の前の18日間にある12支のうちの丑の日!」
「ちがーーーう!もう、ウッチャンのマモー的にちがーーーーーう!」
「古すぎて、誰も知りませんよ。…ミモー!お前はどうじゃ!っとか、ありましたよねぇ・・・。」
「ミモーやってたちはるさん、どうしてるんじゃろね?妾、大昔のことは詳しいが、ちょっと前のことはぜんっぜん知らんわい!www」
「お元気そうですよ。4年くらい前に、NHKで”やるやら”のパロディ、やってたし。」
「なかなか話進まんノォ、もう、やめよか!?」
「いやいやいやいやいや、で、その土用がなんで違うんでしたっけ?」
「ああ、立夏じゃなくて、立秋の前じゃな、夏の真っ盛りって事で、特に、旧暦でやってた頃は、そうじゃろ???」
「あ、そうか、リッカの前じゃ、春真っ盛りですね!wwwwwwww」
「もともと、古代中国にあった”陰陽五行説”というものが関係していて、土用の日の”土”は、木・火・土・金・水の”土”なんじゃよな。その中でも12支の”丑”の日」
「そうかそうか、”土”は、季節の変わり目!って事だから、その丑の日???ん?なんで丑???」
「それは江戸時代の知恵者平賀源内さまがな、鰻屋に知恵を授けたのが始まりと言われておる。(諸説あります!www)」
「へー???」
「もともと、民間伝承的には、”丑”の日には、”う”で始まるものを食べると良いなどと言われていたらしいが、源内さまがな、季節の変わり目には精のつくものってことで、”う”で始まるうなぎを推したそうじゃ!」
「で、暑くなってきて、食欲が落ちてくる立秋の前の18日間の丑の日を選ばれたっと。特に、旧暦では、だいたい7月のはじめくらいになるんですね。」
「源内さまはな、稀代の知識人じゃったが、しかし、陽明学的実践者でもあって、知識は実際に実行してみて知恵に変わるという思想の持ち主じゃったからの。だから本来は、暑くなり始めのまだ食欲が落ちる前に食べようよって事だったのかもしれんな。」
「今年の夏の土用の丑は、2回きますね。最初が、7月23日、もう一回は、8月4日ですね。」
「旧暦に比べて、ちょっと遅いが、旧暦というのは、6年くらいで一ヶ月くらいズレるので、まあ、いろいろじゃったろうな。」
「今年も暑い夏をしっかり、乗り越えていこう!」
「御意です。でも節電も忘れすに!」
「その話すると、また、一回分、使うくらい言いたいことあるから今日はこれでやめるぞ!w」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?