ダイヤモンドの功罪 最新73話の感想 ~まとめ動画の読解力が低すぎる~
ダイヤモンドの功罪がまぁ好きで、最近YouTubeの感想まとめ動画にたどり着きました。しかし、まぁ読解力解像度が低い。というわけで、ダイヤモンドの功罪好き向けに、解説説明分析をかいておきます。違う視点あったら是非聞かせてください。
最新話の主軸
まず今回の話を読み解く上で一番大切なのは、綾瀬川から大和へのラブMAX姿勢です。ラブMAXといっても、自分の考えの良き理解者であること。また、自分と同じ目線や仲間としての立場でいてほしいの二つの意味です。後者は、野球をしたいけど同年代の仲間としたい!草野球ではそれはできないよね?という昔の話とも繋がりますね。もっと掘り起こせば、体が大きいとか何やらで別枠でやったり、おまえは別のとこいけではなく、ありのままの自分を対等に認めてほしい。他の普通の人のように、接してほしい(特別扱いしないで!)という願いの結果です。
正直、今の綾瀬川は本編を通して一番苦しい状況です。これまでを振り返れば、チームのみんな(バンビーズ時代)、並木監督。なつお。イガ。大和。真夜さんと、綾瀬川の理解者はちょくちょく現れますが、結局消えていきます。現状では、もはや別チームの大和しか残っていません。
今やイガすらも試合後に隣のベンチに座る時点で、なんかもうあれですね。(昔はベンチを跨いで向き合ったりもしてたのに) 大和のところ行くけどどうする?と聞いてるのも、キツイ。普通に親友ならば、行かね?いや俺パスならわかりますが、綾瀬川は、最初から断るだろうなってわかってて聞いてる聞き方ですよね。そして、イガが一人ベンチに残る=取り残される暗喩も堪えます。
前々回、綾瀬川は以前は欲しいと言ってたスマホを今ではいらないと言います。チームメイトの有賀(キャッチャー)はもっているのに言いはる時点で、チームメイトとはプライベートで連絡とるほど仲良くないのもみえてきます。ときおとも少し距離感ありますよね。なつおはリタイヤしたし。連絡とる相手がいない=理解者がいない。
一応、今回の感じで大和とのメールのやり取りは続いているみたいで安心しました。勝手な予想ですが、不器用だから大和はスマホ持ってないし。メールの改行の仕方から多分リビングのパソコンで不定期に送る感じで、大和とはスマホで連絡とる感じではないんでしょうね。
今の綾瀬川を動かしているのは、責任感と義務感だけです。自分を理解してくれた真夜さんの言葉を信じ、エースとしての振る舞いをすべし!と責任感で動く。そして、なつおやらのために絶対に負けない存在であることを誓った。そりゃ、メンタル末期で仕方ないと思います。楽しい要素皆無ですから。
ここまでが背景で、これを踏まえて最新話を説明分析してみます。
最新話の分析
扉絵にも情報詰め込んでくる作者ですよね。今回は明智さんと大和の練習終わりとかに二人でいるシーンを書くことで、今村さんの付き添いで一緒だっただけ(過去の監督泥棒やーんシーン)ではなく、二人の距離感が近いことがわかります。
で、冒頭には明智の綾瀬川への釘指しタイムが始まります。うっとこという方言といい、これまでの発言の仕方からも(隣並びたないわ~とか)、伺えていましたが、やはり京都独特の嫌味節ですね。綾瀬川もそれとない嫌味をぶつけられます。
息子のそばにヤンキーみたいなやつがいる。うちの子供になんの用ですか!みたいな明確な親対応(悪い虫あっちいけ)ならば、いやいやなにもしませんしてませんと反論もできます。しかし京都嫌味節の一般論として怖がる人出てきそやなぉ、他の友達が近づけなくなりそうやなぁみたいな言い回しなので、反論できない綾瀬川がかなしすぎる。
綾瀬川は大和への接し方なにが正解?という疑問とそれ以上に、真夜さんの姿を明智に重ねみて、理解者(背中を押してくれる)の存在に羨ましさをみたと思います。
地味に小銭を落とす不器用アピールの大和と遭遇します。
こんなボロボロの心境で捻り出された藁にもすがる思いの言葉。おまえだけはわかってほしいの言葉。でも、完全にスカされました。大和も綾瀬川のことをなんにも理解してはいなかった。綾瀬川じゃなくて、野球(野球論)しかみていなかったと綾瀬川は痛感します。ただ、ここはどっちかって言うと、大和の素直さ故に、変だとは思ったけど、まぁ本人がそういうならそうなのかの疑わない気持ちもゼロではないと信じたい。
そして、チーム内のギスギスが描写されていきます。綾瀬川も全部わかって感じていると思います。こういう狭い世界では自然と伝わりますから。
写真撮影禁止云々の下り。これは末期ですよね。箸の上げ下げでも憎いみたいな離婚末期の心境ですよね。トラブルが大きくなりそうならつけ足すのは当たり前なわけで。そういうなんてことない箸の上げ下げにも結びつけられ、やっかまれる冷静さを欠いている末期感の描写が本当にうまい。
チーム鞄の下りは、綾瀬川家の金欠状況で、あまり道具がピカピカじゃないんでしょうね。財政が豊かでない描写はいたるところにあります。で、勝手に周りの野球おじさんとかが気を回しだした。監督やらは多分防波堤になったと思いますが、押しきられたギリギリの折衷案の落とし処(チームリュック)でさえも、やっかまれるという。お金の話よりも作ることに文句行ってる時点でOBやらの寄付だから、金はかからないんじゃないでしょうか。
で、父兄だけでなくチームメイト間も最悪だとしらしめます。いやいや普通に会話してれば、綾瀬川がエースの俺に口だすな指摘すんなとか言うタイプじゃないのすぐわかるでしょ。キャプテンダメダメですよ。
ときおも同様に、綾と色々話しているんなら、ときおみたいな直球タイプは本人に直で文句言ってるはずでしょ。それができてないし。綾瀬川からの俺は言ってるけどなぁみたいな話すらも聞けてないと露呈しています。(実際、先週では綾瀬川は指導しています。しけし六年全体が浮き足だっているので個の指摘だと雰囲気はかわらないのでしょう。六年全員集めて指導するのはキャプテンの仕事だよ!!綾を特別扱いすることが良いことと誤解しとるぞ!)
今回は出番ないですが、有賀(キャッチャー)とも相当苦しい状況だと思います。有賀はまんま昔のイガであり、俺頑張れるのかな?いつか俺のミスが責任になるかも……と重圧に潰されそうです。イガと代わりたいと綾瀬川に言わせて役目を代わってもらって本線前に楽になりたかったんでしょうね。しかし綾瀬川は並木監督と真夜さん直伝の期待返しで、なおプレッシャーをかけます。有賀も本線直前で離脱するかもですね。
そして、最後の並木監督の話と選ばれなかった発言。完全に綾瀬川はキレてますね。時々意外と爆発しますよね。爆発したときにする対応が、相手を試そうとする反応なのは成長してないですね。こんな俺でも許してくれるか?とルビふりたいぐらいです。
大和が自分のところまで降りてきてくれるのか。いたくもない場所にいる自分、理解者に選ばれなかった自分のところまで降りてきてほしいという切実な叫びのようで、一方、完全に突き放すような、もうこれでおわっても別にいいみたいな不安定さがあります。これは序盤の未来試合でも言ってましたね。根幹の人間性はかわってないようです。
大和のウルトラ返事が、来週大期待でなりません。ケンカは大和の性格からしてありえないので。まず、綾瀬川にごめんなさいと謝る。で、口下手であんまりよう話せへんくてなにか気にさわるようなこと言ってもうたんやろな。本当にごめん。みたいな。からの綾瀬川のほしい言葉じゃない野球聖人返しで、今のチーム辛いん?自分にできることわからんから今村さんとか相談してみよかとか。で話がわちゃわちゃした後に。せやし、一緒に二人でおじいちゃんになっても野球したいねんなみたいな台詞で綾瀬川を正気にかえらせる気がします。
おわりに
展開予想が全然外れていたらすいません。
完全ゼロ点ピッチャーがいるとチームが弱くなるの説明でも少し。一点取れば勝ちだし。取れなくても絶対点取られないから負けないよなんて空気のチームが強くなるわけありません。打撃練習に身が入りません。後はゼロ点=打たせてとるよりも三振が増えるわけで、本番での守備経験値が減ります。これもチームが弱くなる方に働きます。
あと、個人的にですが前回の試合、ときおのすねっぷりとも見えましたが、綾に反省するとこなくね発言は、文字通り打席でも二回とも出塁しているからな気もワンチャンしています。(ただし、打つのは俺らの仕事だよを徹底しているから打撃には文句なしなだけかもしれません……。)一回目は四球。2回目はシングルヒットとか。普通に打てるようになってきている示唆かもしれませんね。
終わり際がわからなくなってきたのでこの辺で。