こぼれ落ちていくもの

NHKの『東京サラダボウル』が好きです。

奈緒ちゃんと松田龍平氏のW主演。この時点で観ない理由がないくらい、好きなキャストなんですよね〜〜！！ ドラマって脚本とか音楽とか監督・演出とか気になるポイントはたくさんあるけど、結局好きな役者さんが出てたら7割くらい成功してる感ある。

このドラマは、奈緒ちゃん演じる緑髪の刑事・鴻田麻里と、松田龍平氏演じる通訳の有木野了（アリキーノ）が、日本に滞在・在住している外国人が起こした事件に向き合い、ないものとしてこぼれ落ちてしまいがちな少数派の人たちの心に目を向け、手を差し伸べていく話。

日本で暮らす外国人の方たち、本当に多くなったよな〜！ と思います。東京にいると、たまに自分のほうが韓国や台湾や中国、アメリカやベトナムにやってきたような気持ちになることがある。街中で外国語の会話を聞いても、なんとも思わないもんね。

数が増えてくること自体、議論の俎上にのせるようなことではないと思っていて。ただ、数が増えてくることで、日本で外国人の方たちが暮らしていくことによる不都合や不利益が、どんどん表出してくる、ということでもある。

素直に問題解決のために動く日本人ばかりならいいけど、やたらと面倒がったり、いつの時代かわからないような鎖国精神を出してくる人もいたり。そんなときに『東京サラダボウル』を観ていたら、自分をないものとして、透明人間扱いされてきたような人たちの傷が、少しずつでも救われていけばいいな、なんて他人事のように考えてしまいました。

私には何の専門知識もないし、言語だって日本語しか話せないし、外国に行ったこともないし、外国人の知り合いがいるわけでもない（前のシェアメイトにアメリカ人がいたけど）。だから偉そうに大きな声で何かを語れない。でも、日本で暮らしたいと思う外国人の方たちが、「外国人だから」という理由だけで、不都合や不利益を被るような日本ではあってほしくない、とは思う。素人ながらに。

派手な展開はないけど、一つひとつ発せられる言葉に重みと誠実さがあるような、良いドラマですよ〜！