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【短歌5首】出港

出港   北山あさひ
 
水平線を見ているうちに水平線の寝起きのような目のなかにいる

五百トンくらいの白い船がいる体毛を剃りたくないと思う

アカシアの花がさーっと吹いている祭りと祭りの間の土曜日

底曳き網、まき網、刺網、定置網 その苦しさに憧れている

耳つきのサンドイッチの気分なり出て行けるんだ心はいつも


(フリーペーパー「変幻自在宝島」掲載)

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