メジマグロというマグロ?
先日、富山県の氷見の魚屋さんからとてもいいメジマグロ入ったよ、と連絡をいただいたので、そんなチャンスを逃すわけにはいかない!と送っていただきました。
”メジマグロ”というマグロ、大変お恥ずかしいことに、今までマグロの種類だと思っていました。
スーパーのマグロの柵には”メジマグロ”、”ビンチョウマグロ”、”キハダマグロ”、”本マグロ”などとラベルが貼ってありますが、その仲間のひとつだと思い込んでいたのです。
実際のところ、”メジマグロ”は”本鮪”のが成魚になる前の呼び名で、生まれて0歳~2歳の30kg以内のものを指すそうです。今回のものは8kgだったので1~2歳の間といったところでしょうか。
余談になりますが、こんな小さなマグロを食べても良いのか気になり、水産庁の”マグロの部屋”というページを覗いてみました。資料によると2010年頃に乱獲が問題になり漁獲高が最低に。そこで中西部 太平洋まぐろ類委員会「WCPFC」(26の国が加入)というものができ、漁獲高を回復させるために2015年から国ごとの漁獲枠を設定し2024年に(1952~2014年の間の平均値)まで回復させる計画が立てられました。7年たった今、実際にマグロの数は少しづつ回復しているようです。
よかったです。これで少しだけ安心。話を戻します。
2月の日本海のメジマグロはお腹周りがパンパンで脂がノリノリなんだそうです。このお腹、すごいですねえ!皮にうっすら入っている模様も素晴らしい!
魚屋さんのお話によると富山湾にある氷見漁港では、湾内の”定置網”から港までの距離が短い上に魚を氷ですぐに締めるので同じ日本海で水揚げされた魚の中でも鮮度が良く、その分美味しいのだそう。
”定置網”というのは海で泳いでいる魚たちが網にかかったものを獲るので、何が取れるかは泳いでいる魚次第のため乱獲につながりにくい自然な漁の方法。聞けば聞くほど魅力的ですね。
おろしてみると大とろ、中とろの部分には細かいサシが均一に入ってほんのりピンク色に。あまりにキレイで見とれます。
これは大トロ部分
これは中トロと赤身
刺身にすると、水分が多いのに水っぽさは感じずにトロリと舌の上でやわらかくとけて繊細な味と香り。魚の脂は肉に比べてサラリとしていますが、メジはそれがさらにサラサラになった感じです。
キングサーモンを本鮪と例えるならメジマグロは桜鱒でしょうか。かえってわかりずらいかも、、、ですが。
貴重な食材のメジマグロ、身は魚好きさん達とシェア、血合いはしょうゆとみりんに漬け、端っこの身は塩焼きにして大事にいただきました。
この先もこんな美味しいマグロを食べることができますように。
※参考文献
水産庁 ホームページ くろまぐろの部屋
https://www.jfa.maff.go.jp/j/tuna/maguro_gyogyou/bluefinkanri.html