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2021.03.21 春の焼き魚弁当ができるまで。3月のミナトゴハン
3月のミナトゴハンの小さなイベント。ちらし寿司の次の日は焼き魚のお弁当。またお弁当ができるまでのプロセスを書こうと思います。(レシピはありません)
今日のお弁当、作る前に決まっていたことは2つです。
○桜鱒を使うこと
○2段の木のお弁当箱に詰めること。
桜鱒は5〜6年前に食べたことがあったのですが、あまり印象のなかった魚。けれどいろいろな魚を食べていくうちにじわじわとその美味しさがわかってきました。鱒というとイワナなどのような小さなものを想像してしまいますが、大きさとしては小さめの鮭くらい。
身の色も鮭とそう変わりませんが、脂の香りが繊細で上品。塩に漬けると旨味がましてさらに美味しくなりますし、富山で有名な鱒寿司にしたらもう最高です。豊洲では高級魚として扱われています。
ただ、あまりスーパーなどで並んでいるのを見たことがなく食べる機会が少ないため、その美味しさをあまり知る機会がないのが残念なところ。なのでなんとしても食べていただきたいなと。
お弁当箱は銀座の”弁松”さんの2段弁当が好きだから、という単純な理由です。こんな機会がないとなかなか使えません。
この2つをベースに”焼き魚弁当”作りを開始しました。作る数はちらし寿司と同じ20個分。
お弁当箱のサイズを決める。
木の2段、までは決まっているので後はサイズを選ぶだけ。ごはんの量から考えると6寸というサイズのものに。
魚の種類を決めて仕込む。
市販の焼き魚弁当は通常1種類の魚が入っています。でも、出かけるついでに、ではなく、わざわざこのお弁当を食べようと思っていらしてくださる方のためにも普通のお弁当にしたくはありません。
そこで、今良くなってきているという太刀魚とほたてを合わせることにしました。
桜鱒は塩水に2日間漬けます。太刀魚も粕床に漬けて2日間、ホタテはょうゆ麹に。この時にちらし寿司用の魚も一緒に仕込んでいます。
前日に副菜とその他を仕込む。
前日は副菜の仕込み。普段開いている食事会で必ず作るのは旬の野菜を使ったおひたしと胡麻和えです。ベースは同じでも、素材と組み合わせを変えるだけで季節感も感じられ、味も全く違った印象になります。
今回のおひたしは芽キャベツとスナップえんどう、そしてたこ。たこは色が映らないようにと、食感をよくするために赤い部分は除いて。
胡麻和えは新じゃがとにんじんの葉。
小粒で可愛いじゃがいもは揚げ焼きにして水分を外に出して香ばしくして使います。
今回は2品にプラスしてわらびも煮ました。
そのほか、ごはんにのせる菜の花をゆでて刻み、卵焼き用の卵液作る、など当日の手間を減らしておきます。
保存がきくものはその前に。
お弁当に添える漬物とふき味噌は事前に仕込んでおき、前日に人数分に分けておきます。たけのこごはんの素も事前に作っておきます。ちょうど仕込んであったはじかみしょうががあったのでそれも人数分揃えておきました。
おやつを作る。
この日用のおやつは小粒のイチゴを見つけたので簡単なムースに。砂糖で2日間ほどつけてからミキサーでピューレにしたものを生クリームやヨーグルトと合わせた簡単なおやつです。ここまでは前日終わらせておく作業。
pohot:Emiko.Suzuki
イメージを描く。
素材が全部決まった時点からまた絵を描いています。この時は最後の最後に盛り方を変えたので修正しています。
ごはんは2種類詰め、白いごごはんの上には鯛のでんぶと菜の花、漬物をのせています。四角いお弁当箱に合わせて四角いレイアウトに。菜めしの菜の花の強い色は筍ごはんと離し盛っています。
おかずの段は”焼き魚”をメインにしたいので前列に。副菜は味が重なっても問題のない卵焼きとおひたしを隣り合わせに。卵は中央に来るとそこだけが目立ってしまうので中心からずらします。
当日は焼き魚と卵焼きとごはんの3つ。
いよいよ当日。ごはんを炊いて卵焼きを焼いて一息ついたらメインの魚を焼きます。焦がしたら変わりがないので慎重に。
全て具材が揃い、魚が冷めたら詰め始めます。でもごはんだけは温かいうちに。木のお弁当箱は程よく水分を逃してくれます。
この日は1人お手伝いに来てくれたのでごはん係とおかず係に分かれて詰めていきました。
絵に書いたようにおかずを詰めていきます。今回は仕切りに笹の葉を使いました。
ごはんとおかずを2段重ね、描いた絵をコピーして包み、魚のアラの赤だしといちごのムースを準備したら終了です。
こんな感じで焼き魚弁当は出来上がりました。
*この日はお弁当を食べてくださった、お魚好きカメラマンの鈴木江実子さんが写真をくださいました。ありがとうございます!
pohot:Emiko.Suzuki