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思いつきではない。シルク素材で枕カバーを作った、筋の通った3つの理由。

キタムラの枕は形状が特徴的(そら豆型)なこともあって、あいにく市販の枕カバーがピッタリフィットしない。なので、専用のカバーをいくつか用意している。

そんな中、寝返りがしやすいのが特徴である枕を、さらにアップデートさせるカバーはないか?と考えていた。

結論=摩擦が少ないのであれば、さらにスムーズな動きができるはず。では、ツルツルするフリクションレスな素材といえば、、、

シルク!

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シルク=肌?髪?

カバーの開発は、折しもコロナ禍で行われた。世の中の人々が、常にマスクをした生活を強いられる中、肌荒れしにくい快適な素材として注目されていたのが、シルクだった。その理由は、組織構造にある。

ヒトの肌や髪と同じく、絹はタンパク質からできているため、やわらかく滑らかな手触りが、肌や髪との相性をよくしていたのだ。さらに肌と同じく呼吸(水分の吸収・放湿)をしていて、コットン素材と比べると、1.3倍~1.5倍の吸水性と、1.3倍の発散性がある。

そのため、年間を通して快適に使えて、化繊でよくある「パチパチ!」という静電気の発生も、その保湿力で防ぐのだ。(まったくなくなるわけではあない。)シルクが、デリケートな神経性皮膚炎などにも適していると言われているのは、こういった科学的根拠に基づいている。もちろんカバーなので、自宅で洗濯可能だから、いつでも清潔に使える。

比類なき美しさ理由

そして、シルクといえば、なんといっても、他のファブリックにはない、圧倒的なエレガントさだ。その秘密も、やはり組成構造にあって、繊維がプリズム状の三角断面になっており、光の浸透や屈折、反射によって気品のある光沢を発するというのだ。それに、しなやかなドレープ性が加わり、豊かで独特の風合いを醸し出す。

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ホテルなどになる大きな四角い枕に比べて、キタムラ枕をベッドルームに置くと、ちょっと貧相に見えてしまう。そんな声があったことは事実。しかし、それを補って余りあるのが、シルクの存在感。すでにご愛用者いただいている方々を参考にしてほしい。

ドイツのクラフトマンシップ

採用しているシルクの生地は、【ジャーマン】と冠するだけあってドイツ産である。チェコとの国境に近い、繊維産業が盛んなプラウエンという工業地帯で、90年以上続く老舗の絹織物工場から入手。

過去にパラシュートの素材として絹を使い始めていたそうだ。実は、絹は繊維が細くて弱いと思われがちだが、まったく逆なのだ!その高い技術力を活かした精錬によって、折り目の詰まった密度の高い生地が織られている。それが、美しい風合いに繋がっているのだろう。

質実剛健な印象を持つドイツメーカーのモノづくりには、日本と同じく職人気質が宿っている。そんなゆえんから、ドイツのお客さんも増えてきて、ドイツ語のHPを自主制作した。

難点としては、ツルツルし過ぎるがゆえに、縫製に技術がいること。美しいものにはなんとやらといったものだが、なんと職人泣かせの生地ではある。がんばらねば。。

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まとめ

寝返りのしやすい枕と、それをさらにサポートしつつ、仰向けの時の「髪」、そして、横向き寝の時の「肌」にも効果的。丁寧に織り上げられたシルク製のナチュラルラグジュアリーなカバーとの相性抜群、最高の組み合わせで、心身ともに、ぐっすりお休みいただきたい。

まくらのキタムラ
北村圭介



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