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「ディズニーCEOが実践する10の原則」は、当分の間自分の仕事のバイブルになりそう

毎年、ビル・ゲイツが読むべき本をプックアップして紹介しているのですが、今年「私がここ数年読んだ中で最高のビジネス書の一つ。」として紹介されていたのが、この本です。

もともと経営者・偉人の自叙伝系の本は好んで読んでいるのですが、ロバート・アイガーのこの本は、今まで読んだ中でもダントツに面白く、かつ影響を受けた本になりました。

世界トップのエンタメ企業のトップが書いた本だから、というわけではないですが、
・1人の若者が運良く入社できたテレビ局の下積みから徐々に出世して、
・その会社がディズニに買収され、遂にはディズニーのトップにまで登り詰め、
・さらにトップになった後も大型買収を成功させて会社をさらに飛躍させる
というストーリーそのもののエンタメ的な面白さも当然ありますが、この本は浮世離れしたスーパーマン経営者のサクセスストーリー・仕事術の本では全然なく、生身の人間の「人との関わり方」、「自分との向き合い方」を教えてくれる金言がたくさんある本でした。

どの出来事も「人」が中心に回っていて、出てくる人物描写や、彼自身の感情の吐露が生生しく表現されていて読んでいて引き込まれます。 
ディズニーのCEO、しかも、ウォルト・ディズニーと並び称される名声を得たCEOという自分とは全く次元の違う世界を生きる人の話でありながらも、自分のことに重ね合わせて感じられるエピソードも多く、色々な教訓を得ることができました。

特に印象的な下りは、以下の2つです。

・彼がテレビ局の下積み時代だった時の上司のルーンという人とのエピソード。
ルーンという人は完璧主義者のディレクターで、土壇場でもちゃぶ台返しをするような厳しい上司でしたが、彼から学んだこととして「どんな犠牲を払ってでも完璧でなければならないというわけではないが「ほどほど」をよしとしない環境を作るべき。たとえば、「時間が足りない」とか「気力が残っていない」とか「気まずい話をしたくない」といった言い訳を受け入れず、「ほどほど」は 所詮ほどほどでしかないということを自分たちに言い聞かせる。」という下りは、今の自分の仕事の大きな指針の一つとなっています。

・ピクサーの買収交渉でのスティーブ・ジョブズとのエピソード。
あのディズニーのCEOが、当時ピクサーの買収の交渉相手だったスティーブ・ジョブズに電話一本入れるのに、午前中いっぱいで勇気を振り絞って、午後に電話して、そしたら留守だったので内心ほっとした、という下りは、どんな高いレベルの立場の人でも、恐れや不安という感情と戦いながら日々意思決定していることは一緒だということを改めて知らせてくれたエピソードでした。

その他にも色々と感銘を受けた下りや教訓は多々あったので、これから何度も読み返したいと思う本です。

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