のらねこ日記 ⑲
七転八倒
土曜日の午後、階下から父の悲鳴が聞こえました。
「ひぇぇ~!来てくれ~!」
部屋を飛び出し、2階から階段下をみると、ミケさんが、「きぃぃ~!」と、今までに聞いたことのない悲鳴をあげながら、床の上で七転八倒していました!
『このまま動き続けたら、死んじゃう!』
何故かそう思った私は、父に
「動かないようにおさえて!」と叫びました。
父は、ミケさんの肩のあたりをおさえましたが、後ろ足をおさえなかったので、ミケさんは、肩を支点に円を描くようにぐるんぐるん回ってしまい、
「なんとかしてくれ~!」と父が再び悲鳴をあげました。
私がミケさんの下半身をおさえて、動かないようにすると、ミケさんはハアハアと肩で息をしながら、徐々に落ち着きました。
なんとか、落ち着いたものの、また、おかしくなるかもしれない。
でも、かかりつけの動物病院は、土曜の午後はお休み。
私は、診てくれそうな病院を探しました。すると、わりと最近、うちから近い所にに開業した獣医さんが土日診療をしていました。
電話をして症状を伝え、午後の診療が始まる時間を待って、ミケさんを連れていきました。
診察の結果、少し心雑音があるので心臓発作を起こしたのでは、とのことで、投薬して、自宅で経過観察となりました。
幸いにも、ミケさんは、その後発作を起こすこともなく、そのままこの新しい獣医さんがかかりつけとなりました。
この獣医さんとの出会いが、その後のわが家の猫歴に大きく関わってくることになります。