見出し画像

のらねこ日記いきもの編南のスズメ

  海好き友達と、毎年沖縄の島々に行っていましたが、時の流れと共に安全のための規制が厳しくなりました。
  ホテルのビーチでシュノーケリングするには、ツアーに参加しなきゃダメとか、ウェットスーツを着なきゃダメとか、自由に潜りたい友達は、ちょっと不満げでした。
  では、いっそのこと海外に行ってみようか、と私たちは、サイパン島に行ってみました。(当時、旅行代金は沖縄とあまりかわらなかったので)
  マリンアクティビティのできる観光島があり、そこで1日海水浴をしたのですが、パームツリーの下の乾いた砂地に、少し大きめのたこ焼き器のような丸いくぼみがならんでいることに気がつきました。
  なんだろう?と観察していると、スズメさんが飛んできて、そこでコロコロと砂浴びを始めました。ならんでコロコロと砂浴びする様子は、とても可愛らしく、『ここは、島で水場が少ないから砂浴びをするのかな』なんて思いながら、私はスズメさんをめでていました。(その後、地元でもフツーにスズメさんの砂浴びを目撃しました)
  その頃、友達は海底に捨てられていた、ソーセージの空き缶(魚の餌付け用)をせっせと拾い集めていました。
(ここらへんは、海外だなと思いました)
  お昼になり、ツアー客用の昼食会場に行くと、会場は野外で、自分でお皿を持っていき、ご飯やおかずを盛り付けてもらうスタイルでした。
  列にならんでいると、1羽のスズメさんが、ごはんの入った容器にダイビングしようとして、スタッフさんに追い払われていました。
『サイパンのスズメでも、お米が好きなんだな』と思いました。
  お客さんのテーブルのまわりにも、おこぼれを頂戴したいスズメさんたちが数羽、待機していました。
  すると昼食中、突然のスコールにみまわれました。テーブルには、日よけのパラソルがついていましたが、とんでもない土砂降りに、私たちを含めお客さんのほとんどは席を離れ、しっかりとした屋根があるところに避難しました。
  すると、テーブルの上に残された料理に、20羽以上のスズメさんが群がり、食事を始めました。
  1枚のお皿に、こんもりと盛り付けたように群がるスズメさんを見て、ヒッチコックの『鳥』を思い出し、ちょっと怖いと思いました。

バリ島にもいました、スズメさん

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?