のらねこ日記 ㉗
ポン太とミミコ
晴れて家猫となったポン太とミミコですが、その見た目の違いもさることながら、性格もかなり違っていました。
ポン太は、洋猫っぽい男の子で、体重も6キロ近くあり、二の腕などは筋肉でぷりっとしていましたが、胸からお腹にかけて、巻き毛がふわっふわで、とても触り心地がよい子でした。
でかい図体に似合わぬかわいい声で、
父が大きなくしゃみをすると、ビョン!と飛び上がって逃げるようなビビりでした。教えなくても、ちゃんと猫トイレもできて、『この子の父親は、きっといい猫で、その遺伝子を受け継いでいるのね』なんて勝手に想像していました。
一方、オマケのミミコは、ノラ気質が抜けないのか、なかなか猫トイレが出来ませんでした。 ある日、父が外出用の帽子をソファーに置いておいて、いざ被ろうと帽子を持ち上げると、つばの部分から、じゃーっと液体がこぼれました。ミミコの猫ションでした。
またある時は、父がソファーで横になっていると、その頭近くでミミコがそそうをしてしまい、危うく父の顔にかかりそうになりました。そんなこともあり、ミミコが、外に出たがる時は、早目に出すようにしました。
そのうち、家でもトイレが出来るようになりましたが、外が好きなミミコはしょっちゅう、近所の原っぱに遊びに行っては、草むらの中をまるで野うさぎのように走り回っていました。
ポン太とミミコ兄妹は、家の中では仲良く一緒にいることが多かったのですが、たまに遊びたい盛りのポン太が、ミミコにしつこくすると、ミミコが『イヤー!』と言わんばかりに、前足でポン太の顔に突っ張りを入れているのを見て、ポン太兄だと思っていたけど、ホントは、ポン太弟なんじゃないかと思いました。その後も、懲りないポン太は、遊んで!と、ちょっかいを出しては、ケイちゃんにシャー!され、ミミコには、イヤー!と拒否られていました。