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「生きろ。」そして「共に生きよう。」 ~娑婆(シャバ)という名の世界で~

1980年代末期…
日本をバブル崩壊が襲った
あぶく銭を握った一部の人や、
真面目に働く人々も
株価や地価の暴落から資産を失った

1990年代には…
本邦の自死者は3万人を超える
ある人は言った。
これは「心の戦争」だと…

当初、リストラという言葉は
「ヘッドハンティング」の意味があった。
しかし、バブル崩壊後には
仕事の「首切り」と同義語になる。
そして、大学新卒者は就職氷河期を迎え…
夢を追う若者たちは、働く前に
「未来との決別」を迫られた。
これが僅(わず)か四半世紀前の日本の現状である…

1997年。
若者たちが飛びついた言葉がある。
魂を奮(ふる)わされた言葉…
それが「生きろ。」

このメッセージを描いたポスターがいたるところに貼られた…
映画タイトルは『もののけ姫』。
筆者は、映画館で2日間(計8回)続けて『もののけ姫』を観た。
観たというより釘付けになった!

そこに描かれる包帯を巻き病苦にあえぐ人たち。
おそらくハンセン病の罹患者と思われる。
ハンセン病にかかると手や足、
顔が変形し障害が発生する。

「業病(ごうびょう)」と恐れられ、人々の激しい差別の対象となった。
包帯の奥からこぼれ出る言葉に心打たれた。それが…

「生きることは、まことに苦しく辛い。世を呪(のろ)い、人を呪い、それでも生きたい。」

当時、生きることを模索していた筆者に刺さった߹∼߹カンドーシタ

お釈迦さまは、この世界を娑婆(シャバ)と名付け、
「耐え忍ぶところ」であると覚悟を促した

「いま」を生きる人たちよ。
あなたに四苦は… あなたに八苦は… 無いか?

※四苦のコラムはこちら↓↓↓
SLAM DUNKと煩悩即菩提 ~辛さを超えて~

筆者は、新宿区歌舞伎町二丁目の生まれ、産土(うぶすな)は、花園神社…人間の業が渦巻く繁華街で生を受けた。
母は言う
「あなたは子供の頃、
 大久保公園のブランコで
 楽しそうに笑っていたのよ」と…
(旧コマ劇場、現在は巨大なゴジラヘッド裏にある公園!)

誰しも、子どもの頃に遊んだ場所や思い出があるだろう。海岸や川辺、野原…、ジャイアンやのび太には空き地があった…そのとき、私たちが笑顔で見上げていたのは、きっと青空だ♪

土砂降りのような四苦八苦の娑婆。
しかし、思い通りにならない「いま」も…雨雲の向こうの宇宙(ソラ)は
あの頃と同じ青空が広がっている。
それでも、生きづらい世界と思うのならば…
「共に生きよう。」

九拝 龍

<追伸>
筆者コラム
『B.T~宇宙(ソラ)を観ながら~』をご愛読頂きましたことに感謝申し上げます(*´▽`人)アリガトウ

Kitaiサイト運営者から、1年という約束で執筆依頼を受けたものの…編集担当の「締めきり間近です」「原稿をお願いします!」に後押しされ、あたふたと書いてきた始末です…<(_ _)>ペコッ

また何時の日かと願いつつ、この経験を宝物にします(^^♪
関係者の皆さま、お読みくださった皆さま本当に有り難うございました。

合掌(*´˘`*)♡ Thanks!

《参考》
もののけ姫:1997年製作(配給/東映)監督・原作・脚本/宮﨑 駿
罹患者:読み/りかんしゃ(罹:病気にかかるの意味)
業病:前世で犯した悪業の報いとして、現世で罹るとされる難病
八苦:四苦(生老病死)+四苦(愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦、五陰盛苦)で八苦
産土:生まれながらの守護神の意



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