対話道の探究(8、人と比べるということ)
かつて、樹木希林さんがインタビューを受けている映像を見ていたときに
「幸せに生きるための秘訣は何でしょうか?」
という質問だったと思うんだけど、
とにかくその答えのほうが強く心に残っていて
「人と比べないことですよ」
と笑顔で受け答えされていた。
当時の私は、大きく頷いて手帳にメモした。
それが何年のものだったかはよく覚えていないけど。
コーチングだけの話ではないが
生き方について考えるときに
「人と比べない」という言葉を耳にすることがある。
人は情報を取り入れるとき
自分に一番ほしい情報(都合がいい情報ともいう、笑)を
見聞きして感じ取ることが多いので
この言葉について気になるのは
私だけなのかもしれないけれど。
情報収集を良いときにだけできたらいいのだが・・・
なかなかそうはいかない。
上手くいっていない等、特にネガティヴな状態にあるとき
見聞きしなくていい誰かの「キラキラ」が
気になってしまう。
そして、「それに比べて私は・・・」
と自分を下げてしまう負のスパイラルが始まる。
それをやめましょう、という意味で
「人と比べない」ということになるのだ。
比べること、そのものに何の罪もない。
比べることで、自分の現在地を知ることもできるし
どんな状態にいるのかに気づくことができるのだから。
つまり、比べるときにやめるべきことは
誰かと比べて自分の今を知ったあとに
「できてない」という言葉で傷つけないこと。
自己批判をしたり、自分に否定的な感情を投げつけること。
比べたあとは
そこまでやってきた自分を知ることができたんだって
逆にほめてあげてほしい。
比べることを、自分を認めるために役立ててはどうかしら?