【日記】朝日のような夕日をつれて2024行きます!
学生時代はよく小劇団へ通っていた中年の、短い日記です。
蜷川も唐十郎も観られなかった
結局、蜷川幸雄も唐十郎も観ないままになってしまいました。
芝居はナマモノであり生き物でもあり、仮に同じ座組でもまったく同じ公演は一度もありません。
決して安いチケットではなくても、一度くらいそのエンタテインメント性を体感したかった……と今更残念に思っています。
そろそろ、できることよりもできなかったことの方を数えないといけない年齢です。
何か自分に刺激を与えなければ……と思っていたら、ちょうど狙いすましたかのようなポストが流れてきました。
朝日のような夕日をつれて2024
鴻上尚志率いる第三舞台の初演として大当たりして、その後何度も再演され続けてきた作品が、10年ぶりに演じられることになりました。
その主演を、玉置玲央さんが務めることになったのです。
玉置玲央さん
玉置さんは、昨年のNHKドラマ『大奥』で赤面疱瘡の根絶を目指して奔走する黒木を好演し、今年は大河ドラマ『光る君へ』の藤原道兼として繊細さと粗暴さの危ういバランスを崩さず見事に演じきりました。
道兼は、口では『虫けら一匹』と言いながら、まひろの母・ちやはを殺したことを忘れられませんでした。罪人の自分は救われないと自嘲して、複雑なやり取りのあった道長からの愛情に見送られて死んで行ったシーンには、無常感と救いがありました。
正直、兄・道隆や弟・道長と比べたら派手な逸話が残っておらず、『七日関白』としてしか知られていなかった道兼に、強い印象を持った人も多いのではないでしょうか。
一度は観ないと安らかに死ねない! と思っていた舞台に気になる役者さんが出るとなったら、がぜん興味が湧きます。
一色洋平さん
その上、一色洋平さんも出られると聞いて、更にテンションが上がりました。
一色さんを初めて(スクリーン越しに)観たのは『劇場版 舞台刀剣乱舞』での岡田以蔵役。
「とにかく以蔵さんの身体能力がやばい」と聞かされて見ましたが、想像以上の活躍ぶりでした。
頭は悪いけれど純情で、武市半平太に命じられるまま人斬りを繰り返した――という、パブリックイメージに近い岡田以蔵の役回りでしたが、人の姿を取ったかつての愛刀・肥前忠広と共鳴し合い、「本当は人なんて斬りたくなかった」と叫ぶ様には胸が締めつけられました。
また殺陣では、4人の刀剣男士の向こうを張った圧倒的な強さを動きで表現し、力尽きたら7段ほどの階段をごろごろと転げ落ちました。
怪我をしないように受け身を取りながら、燃え尽きたように脱力した様も存分に見せて。
芝居でここまで動けるのか……! と感動し、いつか生で見てみたいと思いながら2.5次元には原作好きな方を優先してほしいし……となっていたところにこの朗報!
チケットがご用意されました!
これは絶対に観なければ! でもチケットをご用意されなかったら悲しい……と発売日にスマホブラウザを無限リロードする覚悟を固めていたら、嬉しいことにWebサイト先行予約がありました。
抽選だけどちょうど平日の休みの日にマチネがある……そこならなんとか……と念じながら第3希望まで申し込み、結果発表メールを待っていたら、見事にご用意されました!
覚悟を決めて行ってきます!
まずは下敷きになっているというサミュエル・ベケット『ゴドーを待ちながら』を読もう……教養がないとこういう時困ります……。
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