005_経営者への効果的なプレゼン

経営者への効果的なプレゼン

会社で何かをしようと(買おうと)すると必ず最終的には経営者を納得させる必要があります。

私はこれまで数々の経営者向けプレゼンを見てきましたが、ほとんどのプレゼンが経営者の心に刺さる内容とはお世辞にも言えません。

現場観点の内容になってしまっているプレゼン、ひどい場合は現場へのプレゼン資料をそのまま経営者への説明に使っているものもありました。

しかし、現場が魅力は感じるポイントと、経営者が魅力を感じるポイントは全く違います。

頭では分かっていても経営者に現場向けプレゼンをしてしまう人がたくさんいます。

これはなぜか。

簡単に言うと、プレゼンターが経営者目線で考えていないからです。

しかしこれはある意味仕方がないことです。
経営者になったことがないのに経営者目線で考えられるワケがありません。

上司が教えるべきか?

いや、一般企業の役職者で経営者経験のある人は少ないと思います。

ではどうすればいいのか。

一言で言うと、『自分で買うなら』と考えることです。

ということで今回は経営者が求めているもの、聞きたい情報、決裁しようと思えるプレゼンを伝授しようと思います。

早速ですが、みなさん高額な物を買う時どのように判断しているか思い出してみてください。

・本当に必要?
・買うタイミングは今がベスト?
・他の安い物じゃなくこれじゃないとだめ?
・どれくらい使う想定?(期間、頻度)
・少しでも安く買える店は他にないか?

例えばこんなこと考えますよね?

経営者にとって会社の買い物は自分の買い物ですので、もちろん同じように考えます。

例えばシステム導入のプレゼンで、「業務が効率化できます!」「きれいなレポートが作れます!」などを経営者にアピールされている方をよく見かけます。

製品としてもちろんこれも大事なポイントです。
現場の方へのプレゼンではウケがよかった点でしょう。

じゃあなぜ経営者へのアピールはこれだとだめなのか。

答えは、これは「使う人」へのアピールには適しているが「買う人」へのアピールとしては適していないからです。

例えばテレビを買い換えようと思った時のことを考えてみてください。

「このテレビ、リモコンの反応がとてもいいんですよ!」
「このテレビ、番組表がとても見やすいんです!」

使う上ではたしかに非常に重要なポイントです。
でもじゃあ店員さんからこれだけをアピールされて即購入となりますか?

そこは分かった。でも、

そもそも本当にテレビ買い換える必要あるのか?
今のテレビまだ使えるのに買い換えるだけのメリットがあるのか?

買うタイミングは今がベストなのか?
すぐに最新機種が出て値段も下がるんじゃない?

他の安い物じゃなくこれじゃないとだめ?
韓国メーカーなど高機能でもっと安いのがあるなー。

どれくらい使う想定?(期間、頻度)
テレビは毎日見るし3年は使うな・

少しでも安く買える店は他にないか?
ネットで最安値探したり他の店で交渉してみよう。

ほとんどの人がこれくらいは無意識のうちに考えると思います。

自分のお金で自分のために買う、つまり判断を誤ってもだれにも迷惑がかからない買い物でも高額であればあるほどこのように色々と考えますよね。

判断を誤ると会社や従業員、株主に多大な損失を及ぼす可能性がある会社経営者であればなおさらです。

ということで、ここからがやっと本題です。

経営者向けのプレゼンではどのようなポイントでどのようなアピールをすればよいのか。

もちろん数えきれないほどのポイントはあるのですが、今回は経営者が必ず気にするポイントを書きたいと思います。

【1】他製品ではなくこれである必要性は?
気にする度★★

①競合優位性からのアピール

<ポイント>
経営者は必ず同業他社を意識しています。
購入することで同業他社に勝てるということをアピールしましょう。

<プレゼン例>
同業他社であるA社さんはこれを使われています。
弊社製品を使うことでA社さんより優位にビジネスを進めることができます。
その根拠はA社さんが使われている製品と比べて弊社製品はここが優れていて、この部分はビジネスにこのようにインパクトするからです。

②ROI(費用対効果)実績からのアピール

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