薬は正しく服用しましょう
数年前までは頭が痛くなることが度々あって、そのたびにいつも頭痛薬のお世話になっていた。「ひどい頭痛になるな」というときは何か予兆のようなものを感じていて、その時すぐに飲めばそうなることを抑え込めるようだったので常に頭痛薬は持ち歩いていた。
体質改善を図り、睡眠・食事・運動を意識してするようになって、いつの間にか頭痛に悩まされることもなくなっていた。なのでここ数年は頭痛薬を飲むということもなかった。
今年の夏風邪は結構きつい。おそらく妻にうつされた。
以前ほどではないが私の平熱は結構低めである。それが37℃を超え、それだけならまだしも体中の筋肉、関節の強烈な痛みに襲われたのだ。
解熱剤は使いたくなかった。身体は体温を上げることで免疫力を高め、病と闘うのだと。だから安易に熱を下げようとせず、自分自身の自然治癒力で乗り切ってやろうと考えたのだ。
ふくらはぎから太もも、背中から首筋、肩から腕、とにかく体中の筋肉があるときは順番に、そしてまた何か所か同時に重く痛くじっとしていられないほどのこともある。
体温を上げてやったらよいのだなと風呂に入った。確かに暖かい風呂につかってやるとしばらくはその痛みは和らぐのだが一時的なものに過ぎなかった。しばらくたつとまた体中の筋肉痛にのたうつのであった。
二日間ほどそうして過ごしていたのだがたいして変化のないままで自分の免疫力に自信を無くしかけていた。それ以上悪くはならないが良くもならないという状況になって、そうしてどうしても出かけねばならない用事が出来て。このままではダメだと解熱剤を飲むことにした。
それは過去に愛用していたあの頭痛薬だ。良いタイミングで飲めば魔法のようにすうーっと頭痛が消えていくあの薬だ。頭痛薬というのは解熱剤でもあり歯痛や筋肉痛にも効くらしい。
その懐かしい頭痛薬を飲んだら、ほんの十分かそこらの内に背中のひどい痛みが、そう、昔の頭痛と同じようにすうーっと消えていったのだ。
なんという事だ、こんなことでこんなに改善されるのならば自然治癒力とか言っていないでさっさと飲めばよかった。
また再びこの頭痛薬のトリコになってしまうではないか。