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お話ズ④(「聖徳太子」と「登り棒」)

文章を2つ書きました。今までは3つでやってきてたけど、今回は2つにしました。決して話がもうひとつ思いつかなかったとかじゃありません。

話が!もうひとつ!思いつかなかったとかじゃ!ありません!!!

テーマは「聖徳太子」と「登り棒」です。どぞぞ(サムネ可愛く出来た。嬉しい)




・聖徳太子

A君「聖徳太子って10人の話を同時に聞けたんやって〜!!」

B君「へー!そうなんや!すげー!」

俺「嘘つけー!!!!そんなわけあるかー!!!普通に考えて無理やろー!!何言ってんねんー!!!

おかしいやろー!!でも俺は好きよー!!!こういう嘘ー!!!


はい、ということでね、嘘すぎる逸話が大好きです。

例えばこの「聖徳太子は10人の話を同時に聞き分けることが出来た」ってやつ。え?いやまずそもそも10人のマナーが悪すぎる気がする。1人ずつ順番に話せよ。相手は聖徳太子だぞ。

聖徳太子も聖徳太子で悪いぞ。それされたら怒れよ。10人に舐められてるぞ。「10人の話を同時に聞き分けられる」っていうことよりも「10人が同時に話しかけてきても「あー!1人ずつにして!!!」って怒らない」っていうことの方が凄いんじゃない? 俺なんてバイト先でお客さん2人に同時に注文されただけで「あーあ!もうオーダー取ってあげないからね!」って気持ちになるのに。さすが聖徳太子。名前に「」と「」がついてるだけある。

でもなあ、この話はさすがに嘘すぎる。いやいやいやいや、聞き取れるわけが無い。10人もいれば声小さいやつとかもいるやろ。仮にその人が1人で質問したとしても「え?なんて?」って言われちゃうくらいの声量の人。もごもごもご〜って。まるで俺みたいなやつが。

あと1人だけ異様に長い文章で話しちゃうやつとかも絶対居る。周りは「好きな色は?」とか「最近嬉しかったことは?」とかなのに1人だけ「我が国最初の成文法として〝十七条の憲法〟を制定されたそうですが、その目的と内容について教えてください」っていう新聞記者みたいな質問で聖徳太子を困らせちゃうやつがいる、絶対に。

しかもその長い文字数のせいでその人だけ最後1人で発表する時間があって、「え、あ、みんな言い終わった感じ?あ、えっと、目的と、、内容について、教えてください、はい、え、はい、」っていう気まずい時間も流れたに違いない。あの聖徳太子でもさすがに苦笑い。

本人が苦笑いしてた可能性がある逸話なんて後世に残しちゃダメだよ。でも事実として後世に残っちゃってるんだよ。なんでかって?聖徳太子が凄すぎるから。聖徳太子には嘘エピソードでも「ほんとかも?」って思わせる力がある。聖徳太子ほんまに凄い。凄い、凄いよ。うん。

でもまあ、正直あんまり何した人かは知らんな。(これは俺が悪い)
木の棒を持ってて長い帽子被ってるイメージ。木の棒持ってて偉人になれるならみんな偉人になってるだろうから多分色々すごいことをしたんだと思う。でもなんであんな木の棒もってるんやろ?持ち心地がいいから?一時期の呂布カルマと同じ理由?じゃあ呂布カルマも偉人ってこと?名前に「呂布」って入ってるしそうなんかな?中国の呂布は何をした人?そっちの呂布に関しては顔すら分からんな。

なんでもいいか。

他の嘘すぎる逸話の偉人で言うと、生まれた瞬間に「天上天下唯我独尊」って言った釈迦とか湖の上を歩いたイエスとかも居るな。やっぱり凄すぎる人には嘘すぎる逸話がつきものなんやね。 そういう話はむしろステータスなのかもしれない。

「イエス様は凄いんだぞ!」って伝えるために嘘をついちゃった人が昔から居たなんてなんか嬉しい。気持ちはすごいわかる。凄さ伝えたくて嘘ついちゃう時あるよね。悪気のない嘘。

だって俺が好きなお笑いの界隈でも「あのコンビ、ウケすぎて舞台に虹がかかったらしい」とか言われたりするから。そういう話を聞くと「うわ〜最高〜」って思うし、俺もそれを人に伝えたくなっちゃう。それで伝えられた人がまた他の人に伝えて、だんだんと広まって、最終的に収拾がつかない事態になっていく。その結果、100年後とかにその芸人は「舞台に虹をかけた漫才師」として知られるようになる。うわ、〝逸話〟完成したじゃん。

偉人たちのヘンテコな逸話が今の今まで残ってるのって俺みたいに広めちゃう人のせいだったんだ。ごめん…。ふざけたいだけの人が愉快な嘘話を作るせいで実際にやったことに関しては広まらなくなってしまう。まじごめん…。でもこれからも嘘すぎる逸話は広めていくよ。謝るけど反省はしないよ。なんなら「いやいや!ほんとだって!!」みたいな感じで広めていくよ。一番タチ悪いやつ。


あ、話は変わるんですど、こないだ行ったバンドのライブ、最高すぎてステージ上に音符が見えました。あまりにも最高だったからお客さんのボルテージもMAXになって、お客さん含めて全員の背中に翼が生えて、みんなその翼で家に帰れるから帰りの交通費浮かせてました。



え?さすがにこれは嘘すぎる??ほんとだって!!




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・登り棒


───登り棒。

小学生がせっせと登るためだけに作られた登り棒。

あったとしても「早く登れた方が勝ち」というゲームしか思いつけない登り棒。

休み時間、人気のあるジャングルジムを横目に1人佇む登り棒。

同じ〝棒〟でもそれなら鉄棒。

だって鉄棒には技がある。

前回り、逆上がり、こうもり、地球回り、地獄回り、etc、、、。

対して登り棒は〝昇るだけ〟

ストイックすぎるよ登り棒。



───登り棒工場。

登り棒を作り続けるためだけにある工場。

「子供たちの笑顔が見たいから」と日々登り棒を作り続ける登り棒工場の社長。

仕事に対する姿勢は尊敬に値する。

でも登り棒で人は笑顔にならない。

子供たちの黄色い声が聞こえる遊具はいつもブランコやすべり台。

登り棒の1番上に美味しいゼリーとか付けたらみんな登り棒で遊んでくれると思うよ社長。



───登り棒専門学校。

登り棒のプロ〝ノボリスト〟を育成するために作られた学校。

社会に出た時にすぐに活かせるスキルを教えるための学校。

でも登り棒が社会で活きることなんてない。

社会人は棒を登らない。

だから登り棒専門学校出身の人はよく路頭をさまよう。

簿記とか教えてあげた方がいいと思うよ先生。



───登り棒の日。

11月11日。

「登り棒に登れる幸せに感謝し、登り棒とともにこの幸せを噛み締めるために」という理由から日本登り棒協会が制定した記念日。

この日だけ全国の小学校の登り棒に赤いリボンが付けられる。

それでも登り棒は素通りされて小学生はドッジボールをやっている。

11月11日はもうポッキーのための日だよ会長。




───登り棒アイドル。

ローラースケートを得意とするアイドルグループのライバル的存在。

グループの全員がすごい速さで登り棒を登り降りすることが出来る。

その中でもリーダーの昇(のぼる)くんは『スピードノボリング』の世界記録保持者。

2階席まで伸びた登り棒をメンバー全員が登ってくる演出がある『NO・BO・RI』のライブパフォーマンスは圧巻。

でもトロッコとか乗った方がライブは盛り上がるよリーダー。




───登り棒テーマパーク。

通称〝ノボワールド〟

登り棒メリーゴーランドに登り棒ジェットコースター、登り棒お化け屋敷などがある。

登り棒メリーゴーランドは本来のメリーゴーランドから馬の部分を取り除いたみたいな形をしている。

お化け屋敷ではろくろ首の首の部分が登り棒になっており、その首を登ることが出来る。

あとフードのチュロスがめちゃくちゃ長い。

ディズニーのチュロスの5倍くらいある。

「登り棒と名前が似ている」という理由から北海道の登別(のぼりべつ)に建てられた。

アクセスが悪いよCEO。




───登り棒国際代表会議。

各国の首脳が登り棒にしがみつきながら重要事案について話し合う会議。

横一列に並んでるタイプの登り棒で行う。

登り棒から落ちた首脳はその時の会議の発言権がなくなる。

そのため首脳にはムキムキな人が多い傾向にある。

通訳が落ちた場合は首脳たちは自前の英語力で乗り越えるしかなくなる。

絶対に効率が悪いから椅子に座った方がいいよお偉いさん。



───〝世界は登り棒を中心に回っている〟

登り棒教の聖典「登典」の1ページ目に書かれている文章。

そんなわけないよ教祖様。




───登り棒note

これのこと。  

嘘ばっかり書いている。

登り棒ひとつでよくもこんなに書けたなと感心している。

こんなnoteが世の中に存在していいわけがない。

存在していいわけがないのでそろそろやめます。

(降)


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