誰にも言えない夜の事
前職の飲食を辞め(夏に辞めた居酒屋とはまた別である)、念願のライターの仕事に就いたこの4月。
だが、同じライターの仕事でも私が求めていた内容と遥かに違った。
事前にある程度は分かっていたのだが、いざ働くとそのことを実感してくる。
また、環境の変化に体が対応できず体調を崩してしまった。
加えて今となっては大したことではないのだが、プライベートであったことで鬱状態に入っていた私は速攻で仕事を飛んだ。
何故簡単に仕事を飛ぶことが出来たのか。
それは私が3月中旬からソープランドで働いていたからである。
ソープランドの面接を受けようと思った理由は言ってしまえばお金のため、それと気まぐれだ。
過去に3度ソープランドの面接を受けたことがあるのだが全て体験入店を飛んでいる。
今回も気が乗らなければ飛べばいいかなという気持ちで面接を受けた。
面接に受かり1週間後に体験入店が決まり、なんと4度目の正直で体験入店に向かったのだ。
自分でもびっくりした。ついにソープ嬢になるのかと。
流れとしては書類を書き、源氏名を決め、講習を受けて初の接客。
よく分からないまま始まる初めての接客だが、今でも覚えているのが
スタッフ「新人の女の子ですので、優しくリードしてあげるようにお願いいたします。」
客「はい!優しくリードします!」
というやり取りだ。
ここでほっとしたのを覚えている。
元々貞操観念が緩いのと、年上の男の人の相手が得意なこともあって大体のお客様と仲良くさせていただけている。
風俗といえば説教おじさんが湧くイメージだったが今のところ嫌な思いをしたことは一度もない。
スタッフの方も皆さん良くしてくださってる。
徐々にだが本指名も返ってきたり、「今日来て良かった。ありがとう」など言ってくれるお客様がいたりとやり甲斐も感じている。
仲の良い人、偏見を持たなさそうな人、同居人にはカミングアウトしていて、それ以外の人にはまだライターの仕事をしている体にしている。
ソープランドで働きだしたおかげで秋頃から滞納していたクレジットカードの返済も始めることができた。
懸念点といえば普通の昼職の月収を数日で稼げてしまうところだ。
感覚がどうしても麻痺してしまう。
ソープランドに長居をする気は今のところないし、それは滞納と借金が落ち着いてから追々考えるとしよう。