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吉川ロカと柴島美乃の日々について
いしいひさいち描く吉川ロカを思うとき、人は誰しも柴島美乃を思うものですが(=真理)なぜ急にそんなことを言い出したかというと、つい先日*まで、彼女たちの未発表エピソードが作者公式サイトに期間限定で掲載されていて、それが実に……ふたりの関係性を描いて胸がしめつけられる作品だったからです。
見た? ねえ、見た? 魚拓探せば今からでも見ることはできるよ、見る?(勧めるんじゃない)
*2021/3/16
◆
むかしヒロオカ家のお手伝いさんアイコンだったアカウントがその傑作回の登場をお伝えする模様。
HP新作漫画ロカちゃん更新しました。ロカちゃん、この展開どうなっていくのか。。よろしくお願いします🤲 https://t.co/65EJM4r5Np
— 白玉あずき (@kagonoikeazuki) March 10, 2021
いつも通り1週間で上書き更新されてしまったときの、うろたえる俺。
手元8冊分の『ROCA』をまとめて読んだら、先週公開されていたエピソードがますます沁みることに気がついたのですが、キャプチャ取ってなかったし、もう内容を忘れかかって……https://t.co/lyMQXreWp7
— 鈴岸ゆういち (@kissenger800) March 16, 2021
ちなみに21年3月17日更新によって『ROCA』は『B型平次』になり、平次親分大好き派の俺、彼のミニマルな顔を目撃してこんなに落胆したのは史上初のことでした。
さて。
吉川ロカについては、だいたい以下のサイト群をいくつか参照いただければよろしいですかね。
http://mandanatsusin.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/post-fb23.html
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/47916798/picture_pc_aced83e8d34707eefbd93f55197ca6e9.jpg?width=1200)
【寺沢大介の一言】ガーネット・クロウはいしいひさいち先生が大好きらしくBGMはそれ一本だとかどっかのインタビューで読んだ記憶があります。「ののちゃん」に出て来る吉川ロカちゃんはボーカルの中村由利さんがモデルらしいです。
— 寺沢大介「原画展今日でファイナル」 (@ajikko_shota30) May 17, 2017
◆
2009年から2012年(徳間書店、GHIBLI COMICS SPECIALレーベルの「全集」における7~9巻)で正史としては完結済ながら、単行本10巻以降および作者の自費出版本『ドーナツボックス』1~8に掲載されている稗史においても、実は作者自身が以下の通り、かなり丁寧に語っています。(出典:(笑)いしい笑店 通信販売コーナー)
『ROCAストリートライブ』はあちこちでチラホラ描いています。新曲をリリースするようにエピソードを重ねていこうと思います。またどこかの路上でお会いしましょう。-1巻
『ROCA』の2回目はすべて新作です。楽曲をちがうバージョンでレコーディングするように すこし様子をかえてみています。自費出版ならではの手前勝手といったところです。-2巻
ROCAは新作ですが、以前描いたハッピーエンドへ向かうストーリーをもう一度なぞっています。楽曲をくりかえし聴くように読んでいただけるといいなぁと思います。-3巻
『ROCA』はすべて新作です。作曲家はメロディラインが降ってくるものらしいですが、わたしのまんが作品は降って湧いたようなでっちあげなので いいかげんに読んでいただければと思います。-4巻
『ROCA』は新作です。お話としてはあたりまえの成行なので あたりまえのコード進行 C-Em-F-G でいえば現在、Fあたりでしょうか。-5巻
楽曲をドラマティックにみせるためアレンジャーは転調を多用することがあるそうですが『ROCA』はやや変調です。-6巻
今回は多くがHP(笑)いしい商店に掲載された単行本未収録作品で(略)『ROCA』は新作 -7巻
とりあえずの最終回『ROCA』のテーマは『うっすら』です。ブレークもないかわりに終わりもありません。楽曲のリフレインのようにエピソードをくりかえして、お話をふくらませてみたいと思います。というわけでまた、どこかの路上でお会いしましょう。うっすらご期待ください。-8巻
その名作『ROCA』におけるヒロインの親友、柴島美乃。
東淀川大学以来おなじみエリアの地名を姓として与えられたというだけで、要はザ・YASAGURE設定をインストールしたら同じ属性の藤原先生と方向性は異なるものの、同じぐらい素敵なキャラが出現した。
成立事情はそんなふうに推測しているのですが、ただ、柴島(クニジマ)で検索するとサジェストで「治安」って言われることとか、ヒロインが最初に彼女と出会う1コマで名前を間違えて覚えられている**姓が「生口さん」なこととか……そんなボケてるのかボケてないのか分からないボケ、ある?
(=いしい作品ではふつう)
(というか自分は生口島さんというボケとして記憶していた。それならクニジマとイクチジマで韻を踏んでるしね?)
**「海岸通の商会の社長の娘で連絡船の事故で両親を亡くしてて、私もママを亡くしてて慰霊祭で会ったことのある高校1年を3回もやっちゃってる生口さんじゃろ?」
「そこまで知っててまちがえるなよ!」
なんにせよ、彼女の姓の含意を無粋な方角に拡大して解説する必要は、いつの日か、やって来るのではなかろうか。
とはいえ、「伝わる読者にだけ伝わればいい」作者スタイルを尊重する習慣がついてしまっている愛読者としては、いまここで、踏み込む気はないんですけど。
ちなみにファーストネームのほうは、戦国武将の乃美宗勝に由来している、って作者が言ってました(文藝別冊 KAWADE夢ムック)。
作者が描きたくなればこれからもどんどん柴島パイセン、登場してくれることでしょうけど、でもさー、そろそろ単行本にまとめていただいていいんですよ? ねえ?
An image from "ROCA", released on 9 March, 2021.