ゲームのレベリング
レベリングのあるゲームは、最初は楽しい。新しいスキルを覚えたり、ストーリーが進んだりする瞬間に胸が高鳴る。そのゲームの世界観が好きで、そのキャラクターたちが愛おしくて、何度でもプレイしたくなる。そんな気持ちで始めたはずなのに、気がつけばレベリングが作業のように感じられてしまう。好きだったはずのゲームが、ただの「タスク」になってしまったような気がして、ふと虚しさを覚える。
なぜこうなるのだろう。本当はそのゲームを楽しみたいのに、いつの間にか数字や効率だけを追いかけてしまっている。好きだった気持ちは消えていないはずなのに、どうしても「やらなければならないもの」になってしまう。それが辛い。
でも、ふと思う。レベリングが作業に感じるのは、それだけそのゲームに没頭しているからではないか。日常の中で手軽に達成感を得たい、次のステージに行きたい、そんな自分の欲望がゲームを「義務」に変えてしまっているのではないかと。
だから、少し視点を変えてみる。効率や目標をいったん手放し、ただそのゲームの世界を楽しむことに集中してみる。美しい景色を眺めたり、キャラクターたちの言葉に耳を傾けたりする。ゲームが教えてくれる小さな物語に目を向ければ、作業のように感じていた時間も、少しずつ「楽しい」に変わっていくのではないだろうか。
結局、大切なのは「なぜそのゲームが好きだったのか」をもう一度思い出すことだと思う。その気持ちさえ取り戻せれば、作業感に押しつぶされることなく、またゲームの中で心を自由に遊ばせることができるはずだ。
いいなと思ったら応援しよう!
