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TGS2024出展レポート②:ビジネスデイの商談とアフターパーティー

前回は東京ゲームショウ(TGS)2024のブース出展について書きましたが、今回は「ビジネスデイ」にフォーカスしたおはなしです。
TGSは4日間のイベントですが、1〜2日目は、ゲーム業界関係者向けに限定されたビジネスデイとなっています。ビジネスデイには、ブース出展者から招待されるか、11,000円(高額!)のチケットを購入して参加することができます。ちなみに2017年くらいは5,000円だったので、いつの間にか倍の価格になっていますね。それでも、今年のTGSではビジネスデイだけで87,000人もの来場者が集まりました。

4日間で274,739人が来場した。

ビジネスデイの実態とは?

ビジネスデイは「商談」がメインと銘打たれていますが、実際のところ、多くの来場者の目的としては「年に一度のゲームの祭典を楽しむ」という要素が強いのではないでしょうか。かく言う私も、かつて会社に属していた頃は「視察」と称して、仕事2割、遊び8割の気持ちで参加していた時期がありました。特に一般デイと比べると、ビジネスデイは多少空いているため、ゲームをゆっくり試遊できるのが魅力的でした。

しかし、今回ブースを出展する側になってみると、全く違う視点でビジネスデイを捉えることになりました。出展の目的は、当然ビジネスの発展です。しかし、当初はそこまでしっかりとビジネス面の戦略を練っていたわけではありません。むしろ、TGSの会期までにゲームをリリースするという「開発のモチベーション」を維持することが大きな目標でした。また、多くのお客さんにゲームを試遊してもらい、フィードバックを得ることも大切な目的でした。

ビジネスマッチングシステムの活用

TGSの1ヶ月くらい前になると、「TGS2024 ビジネスマッチングシステム」が使えるようになります。これは、出展者やビジネスデイの来場者が登録し、商談メッセージを送ったり、会期中に打ち合わせを設定できる便利なシステムです。正にビジネスデイのために作られたツールですね。

東京ゲームショウのビジネスマッチングシステム

私たちもこのシステムを活用してみました。会社名や担当者名、紹介文や出展内容を登録し、準備万端で待っていたところ、早速複数の企業からメッセージが届きました。しかし、その内容は私たちが求めていたものとは少し違いました。

たとえば、以下のようなメッセージが多く寄せられました:

  • サーバーの提供

  • 人材紹介(開発者やデザイナー)

  • SNS運用やマーケティングの提案

  • ローカライズや翻訳サービス

  • フォントのサブスクリプション

もちろん、これらもビジネスに必要な要素ではありますが、私たちがTGSで出会いたかったのは、自社IPを使ってカジュアルゲーム開発を考えている企業や、インディーゲームへの投資を検討している企業、私たちのクリエイティブに興味を持ち協業したいと考えてくださる企業です。

そこで、やり方を少し変えてみることにしました。まず、ビジネスマッチングシステムで使うアイコンを変更。通常は顔写真や会社のロゴが一般的ですが、大事なのは私達の笑顔を見せることではなくニーズを伝えることなので「Your IP×企創天外」というメッセージが伝わる画像を作成してアイコンにしました。これで、自分たちが何を求めているかがひと目でわかるようにしました。また、自己紹介欄にも「求めていないサービス」を具体的に記載し、不要な提案を避ける工夫をしました。

アイコンのデザインを工夫

この結果、私たちの目的に合った企業からの連絡が増え(もちろんそんなことお構いなしに連絡してくる営業の方もちらほらいますが⋯)、より質の高い商談につなげることができました。今後、TGSでビジネスマッチングシステムを使う方は、ぜひこのポイントを参考にしてみてください。

実際にあった商談の手応え

マッチングシステムを通じて、会期中に国内外の大手企業の方々と実際に商談を行うことができました。具体的な社名は控えますが、海外の企業との商談は特に印象的でした。言語の壁が不安だったものの、TGSの会場には英語やドイツ語、トルコ語、中国語など、10以上の言語の通訳が常駐しており、商談のサポートをしてくれました。もちろん、通訳の質にはばらつきがあるようですが、30分のミーティング中に通訳が入ることで、非常に助かりました。

商談相手は、決裁権を持つ責任者から、メンバーまでさまざまで、今後どの程度ビジネスに発展するかは、今後のやり取り次第です。しかし、こうしてTGSに出展したことで得られた人脈に、改めて感謝しています。

けっこう前向きで具体的な話もありました

ただ、ひとつ気になったのは、海外のグループ出展を取りまとめている代理店の対応です。ドイツやスペイン、トルコなど、いくつかの国ではグループ出展を行っており、その代理店がビジネスマッチングの手続きを代行しているようでした。しかし、私たちが指定された時間に会議室に行くと「え?あなたたちは何を話しに来たんですか?」と聞かれることが数回ありました。私達が出展者だと思って会話していた相手は代理店の担当者で、そこでのやりとりが出展者にほとんど伝わっていなかったのです(こういうところは海外の企業はだいぶ雑です)。このようなケースでは、事前に通訳を介してメッセージ内容を確認してもらい、相手方と認識を合わせておくことが重要だと感じました。

アフターパーティーでの出会い

TGSのビジネスデイのタイミングには、商談だけではなく、ビジネスパーティーも多く開催されています。公式のアフターパーティーはもちろん、企業や有志が主催する非公式のパーティーも数多く行われています。Peatixなどで参加者の募集が行われていたりして、参加したかったなぁと思ったパーティーもあったので、そういったところの情報収集を事前にやっておくのも大事ですね。

TGS2024の懇親パーティー

TGS初日の終了後には、ホテルニューオータニで「日本ゲーム大賞の受賞式兼懇親会」が開催され、500人近くの業界関係者が集まりました。私たちは、ショッキングピンクのTシャツを着て参加していたのですが、これが功を奏し、とある有名IPホルダーの会社の方から声をかけられるという嬉しい出来事も。会期終了後に打ち合わせもさせていただけました。こういった場では、積極的に目立つことが大事だと改めて感じました。

イベントでは派手なシャツでしっかり目立とう!

2日目の終了後には、ホール9でインターナショナルパーティーが開催され、海外からの出展者やメディアの方々との交流が行われました。日本人はどうしても消極的になりがちですが、私たちは積極的に海外メディアの方々にアプローチし、数組のメディアとつながることができました。やはり、こういった交流会は、自分から積極的に話しかけないと、チャンスを逃してしまうと実感しました。

来年に向けて

今回のTGSビジネスデイでは、多くの学びと新たな人脈を得ることができました。特に、ビジネスマッチングシステムをうまく活用し、商談を効率化できたことが大きな成果です。来年はさらにこの経験を活かし、もっと多くの企業と効果的なビジネスを進めていきたいと思います。また、非公式のパーティーにも参加できるよう、事前の情報収集も大切にしていきたいです。

TGSでの戦利品。Strayの猫 in PlayStation

次回の記事では、TGSの搬入や設営、出展ルールについて、出展を検討している方に向けた内容をお届けします。どうぞお楽しみに!

ビーストギャングポーカーの宣伝!

TGSに出展したビーストギャングポーカーを簡単にご紹介!
5×5のマスを使ったパズルゲームで、カードを1枚ずつ並べてポーカーの役を作り上げてハイスコアを目指していくゲームです。タテ・ヨコ・ナナメで役を完成させることができて、複数の役を同時に作ることも可能です。
役が揃っていたらチェックハンドのボタンを押してスコアを計算するのですが、そのときに役に関わったカードはすべて消えちゃいます。
カードを置く場所といつチェックハンドボタンを押すタイミングを考えながら遊ぶ脳トレです。
52枚のカードをすべて使うと1プレイが終了です。

無料で遊べるので、気になった方はダウンロードして遊んでみてね!
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