日本の山を守りたい、で、鹿のお話① 共存編
山登りが趣味、あるいは、環境問題に関心の高い方だったら、鹿のお話は、きっと聞かれたことがあるのではないでしょうか?
鹿が、山の植物を根こそぎ食うので、植生が破壊される、はげ山や裸地が増える、というお話です。
たまたま、『鹿と日本人』という本に出会った時期、鹿の被害が著しいことで有名な奈良県の「大台ヶ原」に行く機会がありました。
この地は、早くから対策をとり始めたので、数は少なくなっているものの、それでも子鹿?と道路で遭遇しました。
そこで、最近では日本の自然と切っても切れない鹿との関係について、4回シリーズで書いてみようと思います。
それぞれポイントだけ書こうと思いますので、よろしければお付き合いください。
ところで、鹿と言えば、奈良公園も有名ですよね。
ですが、実は私の故郷、広島でも、宮島といえば鹿。
だから、私にとって、鹿は子どもの頃からごく身近な存在でした。
が、今ごろ気づくと、これはちょっと特殊だったようです(笑)
宮島出身の同級生は、鹿の糞をピッコロと呼び、小学生の頃はこれを避けて小走りに歩くと足が速くなる、とか言っていたそうな…
もうひとつ、宮島の鹿といえば、で、今でも鮮やかな思い出があります。
それは、宮島でお弁当を食べようとベンチに座ったら、近づいてきた鹿に、これから作業に使う予定の地図を食われてしまったことです…
驚いたのは、その成り行き。
近くにいたご高齢の女性が、手に持っていた折りたたみの日傘で、鹿のお尻を勢いよく、ペーン!
そのときは、目が点になりました。
ですが、後で知ることになりました。
野生動物と平和に共存を続けるには、だめなときはだめ!と、きちんと伝えること、きちんと距離を保つ必要があることを。
動物虐待では?などと、ひるんでいると、あとで甚大な被害を受けることになり、捕獲が必要になったりして、人も鹿もつらいことになったりするのですね。
それを目の前で、毅然として示して下さったあの女性に、今では大いに感謝しております。
動物との共存が難しいのは、今に始まったことではありません。
心優しいとされる日本人も、動物との共存には、長年、頭を悩ませてきました。
その一つの智恵が、勢いよい、お尻、ペーーン!