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枯枝・枯木は誰のもの?
昨夜、日本自然保護協会主催の
オープンカレッジ講座を
オンラインで聴講しました。
NACS-J市民カレッジ123
「里山で今何が起きているか」
ご想像の通り、
里山に生きる生物の数が減っている、
というお話です。
きちんとメモを取りながら
聞きませんでしたので、
具体的な数字は残せていません。
が、モニタリング調査をした
この10年間を見ても、
ごく身近だった生物が
半減するようなペースで、
あれもこれも個体数を減らしている、
とのこと。
スズメの話は、
最近よく聞かれるかもしれません。
人間は、他の生物とくらべると、
頭脳明晰なので、
危機に対しても絶対的に強い、
だから大丈夫、
となんとなく思っている?
だから、絶滅しても数が減っても、
それは他の生物の話で
人間にはあまり関係ない、
とつい楽観的に感じてしまいます。
でも、そうでもないと思います。
環境の影響を受けつつ
生きている、
しかも確実に、大いに、というのは
きちんと受け止めた方がよい
現実だと思います。
安全性を向上させるためには、
枯枝やうろ(空洞)のできた枝は、
見つけ次第切りましょう、
と最近では伝える機会が増えました。
ですが。
枯枝や枯木は、もともと
多くの生物にとっては、
生きるのに不可欠の資源です。
人間だけのものではない。
なので、これからも、
枯枝や枯木とも共存することを
できるだけ考えつつ、
人の安全性も高める、という
難題へのチャレンジは避けられません。
人間のためにも。
それをしなければ、
生物多様性とか、
持続可能な発展(SDGs)とか
どんなに言っても…
今日の仕事も、厳しい状態だったら
立派な木でも、残念ながら、
という判断をしなくてはいけない仕事。
ですが、樹木医というのは、
そのむずかしい判断をするために
つくられた資格です。
自分の誤った判断で、
切らなくてよい木を切る、
ということにならないよう
仕事をしてこようと思います。
と言うと深刻に聞こえるかもしれませんが、
樹木はどんな木であっても
魅力に富んでいます。
大きい木、小さい木。
健康な木、健康でないけど
懸命に生きている木。
若いの、年老いたの。
それぞれの魅力にあふれています。
樹木のそばにいると、
他では得られない、
何かよいもの、パワー?を発している
と感じさせてくれます。
大切な存在が大切にされる。
そういうことが、
ごく当たり前になされる
未来にむけての小さな一歩が
踏み出せますように。
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