日本の山を守りたい、で、鹿のお話② ジビエ編
最近では、「狩りガール」と呼ばれる女性ハンターも増えてきたと聞きます。
レストランでも、ジビエ料理を楽しむ機会が増えてきましたよね?
ですが、『鹿と日本人』田中淳夫(2018)を読むまでは、ジビエといっても、鹿の場合、調理して頂くには、かなり多くのハードルがあることを知りませんでした。
鹿のジビエが貴重な理由を簡単に言うと、食肉用の獲物は、猟で打つ位置が決められていること、売り物になるお肉の部分が少量(背ロースとモモ肉くらい)であることなどです。
しかも、ワナにかかった鹿の場合は、かかってすぐでないと、味が急激に落ちて、食用に適さなくなるとのこと。
そこまで気を遣い、選んでから用意されたお肉であり、お料理だったとこれまでも知った上で召し上がっておられましたか?
さらに、最近では、動物虐待に対するまなざしは、世界的に厳しくなってきています。
食用の動物であっても、「アニマル・ウェルフェア」にも配慮するよう変わってきています。
ちなみに、「アニマル・ウェルフェア」とは、家畜などの動物たちも、生き物としての最低限の「幸せ」は守られるべきである、という考え方です。
そのような事情から、目の前の鹿のジビエ料理は、きっと選びぬかれ、手をかけられたものであるはず。
これからは、ますます感謝して味わいつつ頂こう、と思いますね。