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樹木と酸素のはなし その1

今回は、樹木の存在感、
価値、機能についての
お話を書こうと思います。

仕事で指導頂いてきた堀先生に 
教えてもらって、
「!」だったことは、
いくつもあります。
が、そのひとつは、これ。

論文等に引用されているグラフは、
著者の意図した以外のデータも読み取れる。

言われてみると、確かに!
なのですが、
なかなか自分では、気づけない…

なので、具体例を。

植物や樹木のもつ機能については
あちこちで説明されているのを
見聞きすることが多いと思います。

なにしろ、環境問題は山積しているし、
SDGsの時代なので。

で、ときどき耳にするのが、
このような説明です。

「植物・樹木は、(人間のために)
酸素をつくってくれている」。

ネットの時代なので、検索すると、
たくさん出てきます、この説明。

で、気象庁のこのグラフも、
理科のサイトのあちこちで引用されています。

下のグラフは、多くの場合、
年々、大気中の二酸化炭素の量が
増加傾向にある、
というのを示すデータとされています。

https://www.data.jma.go.jp/ghg/kanshi/ghgp/co2_trend.html


それにしても、
このグラフの直線的な上昇のしかたには
圧倒されますよね。

ここで、注目したいのは、
上昇しているグラフの、
のこぎりの刃のような線形。

トレンドとしては、右肩上がりですが、
細かく見ると、
毎年、上がっては下がる、も
コンスタントに繰り返しています。
毎年必ず。

この理由を聞かれたことはありますか?

ヒントは、「光合成」。

温帯にある日本などでは、
植物にとって生活の厳しい時期、
日本の場合は冬ですが、
厳しい時期は休眠するタイプの植物は、
葉を落として、
光合成をお休みします。

すると?

そうです、光合成しなくなるので、
その間、二酸化炭素を
吸収しなくなります。

で、大気中の量が増えるので、
グラフでは、ちょっと増加する。

でも、春になるとまた葉が開いて
大気中の二酸化炭素を吸収するので、
大気中の量が減って、
グラフでは、減少する。

植物、樹木が環境中で
暮らしているってことは、
これくらいのインパクトがあるのです。

ついつい忘れそうになりますが、
忘れない方がよさそうですね。

だって、邪魔者あつかいして、
木を切ってしまうと、
二酸化炭素を吸収してもらえなくなって
さらに気温が上昇すると思われるから。

そうすると、今以上に過酷な環境で
私たちは暮らさなくては
ならなくなる。

この最近、夏になると、
子どもたちが外に出られず、
うちの中で YouTube ばかり見ている、
と嘆いている親御さんの声を
聞くことが多くなりました。

子どもたちが、
ふつうに外で遊べるような
環境であってほしい、
そう思いますよね?

そのために、できることは?

実は、最初書きたかった内容まで
たどりつけませんでした(汗)。
なので、それは続編にいたします。









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