『CARPE DIEM 今この瞬間を生きて』ヤマザキマリ 生き物好きには、特にオススメ!
お休み中に、ヤマザキマリさんが、
若き表現者たちにレクチャーされている番組を見ました。
ヤマザキマリさんには、『テルマエロマエ』他、
いろいろな本で楽しませてもらっていますよね。
いつ見ても、かっこよいですよね、この方。
これまでの人生のお話を聞くと、納得なのですが。
以前、どの本かは忘れてしまいましたが、
次のような記述がありました。
森に入ると、当然、そこでは枝が落ちてくることもある、
というようなことが書いてあって、
さすが子ども時代から、
北海道の森(原生林)や川で長い時間を過ごし、
木登りも好きで得意な人は違う、
と感じたことがありました。
そういうところからか、
マリさんの自然観には
(勝手に)共感するところがあります。
この本の中にも、それはもう、あちこちに。
少しだけ、抜き書きさせてもらいます
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「善く生きる」の私なりの解釈は、
いのちを地球の摂理に背くことなく、
そして人間として備えている機能の修練を怠らず、
満遍なく生きていく、というもの。
例えば我が家の今年14年になる金魚などを見ていると、
日々、金魚として携えている機能を
妥協なく使いながら懸命に生きている。
彼か彼女かわかりませんが、
見ているとその健気かつ真っ当に
命を生きている姿勢に感動を覚えます。
体の大きさも屋台で掬った当初の
10倍くらいになって逞しそうに見えますが、
人間の年齢にしてみれば高齢もいいところでしょう。
金魚にも高齢なりのサインは現れるようで、
脇腹には大きな脂肪の塊が突出し、
見るからに痛々しい様子です。
でも、そんな姿になっても
一生懸命に泳ぎ続けている姿をみると、
人間も生きる意味とは何ぞやなどと
余計な感慨で頭を満たす以前に、
命に対し、シンプルかつ従順に生きなければだめだな、
などということを考えてしまうのです。
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読めば読むほど、共感の付箋が増えていき、
メモをシェアしたくなる本です。
が、ご自分で読む楽しみを
台無しにするのはやめておきたい。
この本は、どんな人と
出会いたいと感じているか?
想像してみます。
まずは、生き物について、
生きることについて
考えるのが好きな方。
この世は人間のためにある、
その中でも特に、自分のために、
という自己肯定感強めの方。
アンチエイジングには
(大いに)抵抗があるものの、
だんだん変化していく見た目に
ため息の出る中高年。
善く生きて、善く人生を終える。
その手前でやってくる、
高齢化した時期って?
と先取りして考えてみたい
(まだまだ若い)方。
こうして思い浮かべていると、
結局、よい本だから、
だれが読んでも楽しめるし、
発見や共感があるはず、
という結論に。
本書を読んだ結果、
自分の価値観や生き方を
変化させられたら、
すばらしい!と感じますが、
いかがでしょう?