都市の中で、森に暮らすということ
今日は樹木調査に出かけてきました。
樹木医って、いったいどんな仕事をしているの? と時々、興味をもって頂くので、それはこことは別に書きたいと思います。
今日、強く感じて書きたいのは、木がある場所は、本当に涼しい !!ということです。
本日は、30度を超えるような暑さの中、一日中、外で作業。
すると、「外の仕事は、大変でしょう」と造園のベテランの職人さんが、聞いて下さいました。
ですが、私の答えは、「この会社さんの現場は、樹木が大きくて、木陰があり、土の部分も多いから、ちっとも暑くないんですよ~」。
実際に、そうなのです。
朝、9時前に現場について、ベンチに座っていると、木陰に涼しい風がわたってきて、あまりにも心地よい。
涼しくて、気持ちがよいのです、この公園にいると!
駅前から商店街、住宅街を歩いているときは、あんなに暑かったのに。
この緑地には、ケヤキなどのたくさんの大きな木があります。住宅地ですが、「ここは森だ!」と言われるそう。
課題は、そこなのです。
うちの周りの緑が豊かで、木陰があちこちにあり、目にも涼しいとき、多くの人は、よい環境で幸せ、と思います。
ですが、中には、緑は(大)嫌い、という方もおられます。理由は虫がいるから、とか、いろいろあります。
で、そういう方は、がまんできない感じなので、管理者は、やむなく、木を切らなくてはならなくなります。
今の時代の難しさは、木が好きで大事な人と、木が大嫌いでガマンがならない人とが、同じ場所に暮らしていること。
頭では、緑は大事、とわかっていても、現実はなかなか厳しく、みんなで緑を楽しむ、守る、ということは、できにくいのが現状です。
人の好みを他者が変えることはできませんが、個人的な好みと、必要性、重要性は、同列には扱えないような気もします。
嫌いでも、必要なもの、共存しないといけないもの、というのも、少なからずあるのでは?と、猛暑でも節電、と言われるこの頃は、なお感じます。
そして、木の理解者をもっと増やしたいなあ、増やさなくてはなあ、と感じながら、今日も仕事をしてきました。
どうすれば、木のことを好きになってもらえそうでしょうか?
木が好きな方が、好きになったきっかけなどをうかがえたら、うれしく思います!
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