樹形解読が教えてくれたこと、誰かのためは私のため、でもある
日頃、なんとなく、
思いを巡らせているようなとき、
どんなことを考えてお過ごしでしょうか。
木のために仕事をしよう、
と思って長年仕事をしてきたので、
外にいるときは、木の姿、かたちに
目が行くのは当然。
ですが、最近はどこにいても、
なんとなく、木のこと、
木と人間の共存のこと
を考えているような気がします。
そして、木の形のことを思う。
で、今朝、思い浮かんだのは
この記事のタイトルです。
最近、「木の形を観察することで
事故のリスクを減らしたい」
というテーマでお話をする機会が増えました。
で、一般向けに話してみて、
大きな手応えを感じています。
前に、知識や経験はもちろん大切だけど、
感性を使って
樹木の観察をすることがとっても大切、
という記事を書かせてもらいました。
あれですね。
木を見るとき、恐れながら? それとも感動しながら?|樹木も人も笑顔に、樹木医mimi ( 三戸 久美子 )
このテーマは大切だと思うので、
もう少し詳しく書きたくなりました。
木の解読と危険性のお話をする対象は
ふだん、樹木や森、自然とは
かかわりがあっても、
典型的な樹木医的仕事をしていない方、
のことも多いです。
で、何度かいろんなところで
木の形の見方をレクチャーをさせてもらって
「入りやすいタイプ」の傾向が
ある気がしてきました。
ここでは、とりあえず
2つのタイプに分けてみます。
①好奇心の強い人
人間を含めて、
生きもの全般に、
共感をともなう関心が強い。
そんな好奇心をお持ちの方は
すでに、木の形の変化に
気づいていることが
多い気がします。
こういう方には、目の前の
不思議な形の意味と
そのでき方を伝えればよい。
そしたら、ますます楽しくなって
あとは、放っておいても自分で観察を積み重ね、
わからないところは、本などで学ばれるので、
どんどん自分で進んでいく。
お次は。
②人の気持ちや希望に寄り添うことのできる人
こういう人は、何をやっても最強だと思います。
ちょっと長く生きているうち、
仕事というのは、この気質が欠けていると
何をやっても、うまくいきにくい?
と思うようになりました。
逆に言えば、
自分が相手に、何か働きかける前に
相手が今どんな状態にあり、
何を求めているのか?
それを知ろうとする。
そして、その希望や必要にそって、
自分にできることを最大限する。
まず、自分のやりたいこと、ではなく。
文字で書いてしまえば、
それだけのことですが、
これをいつでもやるのは
けっこうむずかしい。
ですが、それを常にやろうとし、
実際に、ハイレベルでやっている人は、
木の形を見て読み取ることも、
いつもの気配り、目配りの延長なので
対象が変わるだけ。
それほど抵抗なくできるはずです。
そして、実際にやれることを
見せてくれます。
ああ、だから「樹木のボディ・ランゲージ」
という名称なのだ、
と、30年くらいやってきたことの意味が
やっと今、本当の意味で腹落ちした気がします。
最近、人ばかりでなく、木を巡る環境も
きびしさを増しています。
で、木の形を読み取って、
必要な対策を取りましょう、
という話をしていますが、
これは、相手が人でも木でも
やることは、まったく同じ、
なのですね。
だって、本来、人と木の2つは
大切な他者として、
分けられないものだから。
「ビジュアル・トゥリー・アセスメント」
「木のボディ・ランゲージ」を読む、
などというと、
なんだか特殊なことをしているように
聞こえます。
が、要は、健全な意味で、
まわりの人の体調や顔色、
何か困ったことがないかどうか、
を気遣い、つかんでおきましょう。
そして、思いやりを、
ということなのだと思います。
そうすれば、
早期発見、早期治療(対策)、
ができます。
そういう社会であれば、
未来はふつうに信頼できるものになるはず。
(的確な)木のために、は
確実に、自分(たち)のためにもなる。
そう思うと、
木の見方をレクチャーすることで、
やってきたことは
真に、明るくて温かい未来への種まき、
だったのかもしれない、
と思うようになりました。
いろんなことが、実はつながって
まわりまわる?
望む未来のために、
木の形をますます、
読み取れるようになりましょう。
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