見出し画像

起業家になれる人の10条件

 はじめに
 自分自身で新しい事業を興した人を起業家と言います。古くは松下幸之助、海外ではスティーブ・ジョブズが起業家の代表格として有名です。
 現代でも大成功した起業家が日本の経済を支えています。しかし、新型コロナウィルスの影響で経済の悪化が世界規模で進み、令和という新時代を切り拓く起業家の出現が待たれます。とはいっても、誰でも自他共に認める起業家になれるわけではありません。認められるのは、失敗を恐れずスピード感を持って行動し、沈着冷静でありながら且つ闘争心の塊のような人なのです。

 条件 1 失敗を恐れない人
 事業には失敗が付きものです。『失敗を恐れる消極的な人』は、起業家としてのスタート位置にさえも立つことはできません。
 事業は未知なる挑戦の連続です。再起不能と思われる大失敗をするかも知れません。それでも、どん底から這い上がる気概を持ち、再起を図るのが起業家というものです。
 人生はリスクの連続です。私たちは突然大人になった訳ではありません。この世に生を受けてから、あらゆる失敗から学び大人になったのです。事業も同じです。失敗から学び、成長して行かなければなりません。失敗を恐れず、勇猛果敢に挑戦する積極的な人だけが、新時代の起業家としてスタート位置に立つことができるのです。

 条件 2 スピード感を持っている人
『スピード感のない人』は起業家としては失格です。
 事業には、実践して見なければ分からないことがたくさんあります。躊躇っている暇はありません。たとえ失敗したとしても、スピードがあれば早く軌道修正することができます。
 現代はスピード時代です。特に、IT関連では新しいと思っていたものが数か月後には時代遅れになっていることがしばし見受けられます。
 世の中は猛烈なスピードで動いています。じっくりと考えている暇はありません。起業家は走りながら考えなければならないのです。

 条件 3 資金繰り表を作れる人
『お金の流れを把握できない人』は、起業家としての疑問符がつきます。
 会計規則では発生主義で会計が行われます。したがって、起業家は損益計算書や貸借対照表を見れるだけでは不十分です。資金繰り表を作成し、お金の流れを把握しておかなければなりません。
 売り上げが伸びると資金不足が生じます。資金繰り表を作成せずにいると、黒字倒産ということにもなりかねません。資金繰り表は、転ばぬ先の杖でもあるのです。
 資金繰り表の作成は難しくありません。経常収入と経常支出、財務収支のほか固定資産の購入や売却の予定を向こう三か月以上、月毎に記入するだけです。だが、粘り強さが必要とされます。この作業を部下や経理に任せてはなりません。仮に部下に記入させたとしても、数字に間違いがないか、しっかりと自分の目で確かめ、お金の流れを把握しておかなければなりません。

 条件 4 勉強が大好きな人
『勉強嫌いな人』は起業家としては失格です。
 事業を展開していくためには多岐に亘ってたくさんの知識を必要とします。
 勉強は学校に行ったり、本を読んだりすることだけではありません。世の中には、耳学問というものがあります。
 先輩起業家の話に耳を傾けたり、経営に関する講演会に出席するのも立派な勉強の仕方です。その時間も取れないというなら、手当たり次第に多くの人に口頭や電話で質問したり聞くことです。だが、現代はインターネットを活用し、多くの知識を得ることができます。
 移動時間や待ち時間など、隙間時間を利用して知識を得るよう努めなければなりません。起業家には知識を得る貪欲さが求められるのです。

 条件 5 負けず嫌いな人
『負けても平気な人』は、起業家としては不適格です。いや、そもそも起業家になってはいけない人なのです。真剣勝負のど真ん中にいるのが起業家です。起業家は市場の獲得で負けるわけには行きません。勝利を勝ち取ろうとすれば、多くの困難が降り掛かってきます。起業家は困難に押し潰されるようなことがあってはなりません。そのためには不屈の闘争心がなければなりません。事業は闘いです。当然ながら負けることもあります。起業家は負けたことを極度に嫌い、次の闘いのバネにするのです。

 条件 6 お金が大好きな人
『きちんと仕事をしていれば、お金は後からついてくる』と思っている人は起業家としては落第です。きちんと仕事をすることはどんな職種でも当たり前です。起業家の最大の使命は事業で利益を出すことです。
 利益が出なければ、未来の投資もできません。利益は(売り上げ−経費)です。売り上げを最大限化し、経費を最小限に抑えなければ利益は出てきません。
 起業家はそのことをしっかりと頭の中に入れ、法的に許される範囲で貪欲に利益を追求し、お金大好き人間にならなければなりません。
 起業家には社会貢献に勤めなければならない側面もあります。最大の社会貢献は利益を上げて税金を払うことなのです。

 条件 7 感情に左右されない人
『感情に左右される人』は起業家としては論外の人です。起業家は決して第一印象や好き嫌いなどの価値基準で判断してはなりません。また、感情的な起業家だとレッテルを貼られると、正しい情報も入って来なくなります。事業の盛衰は起業家の決断一つで決まります。起業家は正しい情報を元に、冷徹さを持って感情に左右されず、物事を論理的・客観的に見て決断しなければならないのです。

 条件 8 見栄を張らない人
『見栄を張ったり外見を気にする人』は起業家には不向きです。それは費用対効果を考えないでお金を使う傾向にあるからです。起業家はお金の使い方に細心の注意を払わなければなりません。お金は、儲け方より使い方の方が難しく、最小限のお金で最大限の効果を生む使い方をしなければ事業は発展しません。したがって、起業家は質素倹約を旨とし、浪費を抑える努力をしなければなりません。だが、浪費と投資を混同してはいけません。事業の発展のためには投資が必要と判断したならば、たとえ第三者から浪費と見られようとも起業家は断固として実行しなければなりません。

 条件 9 ギャンブルが嫌いな人
『ギャンブル好きの人』が起業家と呼ばれることはあり得ません。それは、事業もギャンブルと同様に考える傾向があるからです。事業は経済行為であって金銭や品物を賭けるギャンブルではありません。だが、似ている所もあります。したがって事業とギャンブルの違いを認識できない人は、そもそも起業家とは呼べないのです。起業家はギャンブルにうつつを抜かしている時間はありません。一攫千金を夢見ることはありますが、賭け事で大儲けしようとは思いません。あくまでも、経済行為の範囲で最大の利益を上げることを旨とするのです。

 条件 10 常識に捕らわれない人
『常識に捕らわれる人』は起業家としての資質に疑問符がつきます。常識は多くの人が共有している考え方ですが、全ての人が共有しているわけではありません。起業家にとっては理不尽で不都合な常識も存在するのです。世の中は常識と相反することが、ときどき起こり人々を悩ませます。だが、起業家は常識に捕らわれてはなりません。しっかり考えて自分が正しいと思う行動を取らなければならないのです。

 あとがき
 起業家になれる人の条件を10項目挙げてみました。
 一つでも当てはまらない方は、起業家としては失格です。
 また、現在起業家として日夜奮闘している読者には、いままでの考え方や行動を振り返って頂ければ、成功を実感出来るものと確信します。
 ケンタッキーフライドチキンはカーネル・サンダースが65歳のときに立ち上げた事業です。それまで、カーネルは大恐慌のあおりを受けて倒産するなど、多くの苦汁をなめてきたようです。だが、彼は起業家として諦めることなく、どん底から這い上がったのです。(注1)
 起業家に年齢は関係ありません。起業家の辞書には「失敗」という言葉はありません。もし、あるとすれば事業意欲を失った人の言葉なのです。

注1:ウィキペディアより参照


いいなと思ったら応援しよう!

kishu
ありがとうございます。 『世のため・人のため』をモットーに あらゆることに挑戦して行きたいと思っております。