ほどほどにフィジカルでほどほどにプリミティブでほどほどにフェティッシュ
まだ途中だが、「地面師たち」を見ている。
1話で「面白い!」以上に「騙されるのを見ていられない……辛い……」となってしまったのだが、ミームとなるくらい流行っており、推したちが話題にもするのでそれについていくために見ている。
今は、綾野剛の熱烈なファックにホストがムラついているところまできた。
楓がゲイに目覚めるのかと思ったが腹パン嘔吐させられており、まったく違った。
私は見たものに影響されやすいので、基本的にポジティブな作品を見たいと思っているのだが、たまに「嫌さ」を「面白さ」で上回ってくる作品がある。
地面師たちは、そのタイプだ。
見たくないと思いながら見ている。
途中なのに感想を書くなよと思うが、つくづく「上を求める怖さ」「満たされない怖さ」みたいなものを感じる。
ハリソン山中が求めているのは金額ではないのだろうが、次があるなら獲物は100億の次、200、300と増えていくのではないか。
青柳も、開発本部長では満足できずにさらに上を目指している。
2億の損失と出世できない未来を受け入れられずに、これから大ポカ(どころではない)をやらかしそうになっている。
「このへんで満足して手を引いたらいいのでは?」というラインを超えたせいでおかしくなっていく人たちをこれから見ていくのかと思うと、まったく気乗りしない。
もちろんフィクションとして、「地面師たち」を心の底から楽しめる人もいるのだろう。
それなのになぜ私は、こんなにも身を切り刻まれる思いで見ているのか。
それは、自分もどこかでそのラインを超えてしまうのではないか?という恐れがあるからなのかもしれない。
その結果騙されて、けちょんけちょんにされて、ガラスの机に頭をゴンゴンするのが怖いのかもしれない。
今あるもので満足しよう。
タガが外れないようにしよう。
たとえ大きな臨時収入があっても、慎ましく生きよう。
自分に言い聞かせながら見ている。
結末が全然分からない状態でごちゃごちゃ言うなとは思うのだが、マジで地面師たち、億とかもらったならもう、もうええでしょ……どこかで静かに暮らしなよ……!
でもまあ1話のヤマで「これくらいがいいよね〜」と終わるような集団なら、ドラマになってないんだよな……。
言い出したのはハリソン山中でも、それに乗っちゃうメンバーなんだよな……。
ほどほどのところで終わった地面師たちの日常ほのぼのドラマ「じめんしたちっ!」お待ちしております。