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2022_0602_本読み
<1797字>
冒頭の写真:
ミスジチョウは、空気に乗る楽しさを知っていると思います。
画面まんなかのUFOのようなのが、翅を水平にして、空気に乗るミスジチョウ。
滑空ということばもありましたね。
空を滑る、です。
山崎は、スロージョギングの時、地球に乗る(あるいはノる)って考えて、振動のリズムを味わっています。そんなとき、ミスジチョウが飛んでました。
ピッピッピーーッ、ピッピッピーーッ、っていうリズムに共感しました。
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6月2日(木)は以下を読みました。
『虹の解体』
リチャード・ドーキンス 著
福岡伸一 訳
早川書房
第2章 客間にさまよいいった場違いな人間
第3章 星の世界のバーコード
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3章のはじめの方で、この本の原題 Unweaving The Rainbow の元になったキーツの詩「レイミア」(1820)が引用されていました。
〈 学問は 天使の翼を切り落とし、
定規と直線で すべての神秘を征服し、
雲のさまよう空や 小鬼の棲む山を一掃しーー
虹の織地をほぐすだろう 〉
というふうに使われる一節。
多分、科学を批難しながらも、アンウィーヴ・ザ・レインボウという表現が科学のやりかたを美く詩的に表現している、ってことではないかな、と感じました。
weaveは「織る」だけれども、unweaveの感覚はどんな感じなんでしょう。日本語題の「解体」は冷静にある程度大きな物を扱う感じがあるけれど、unweaveは一つ一つの糸を丁寧に外していく、繊細な感じなのかもしれない、と想像しました。
(音読した人:山崎)
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『目の見えない人は世界をどうみているのか』
伊藤 亜紗 著、光文社
第4章 言葉 他人の目で見る
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印象派の絵を「目による、目のための絵画」と表現していました。
そんな絵さえも「見えない人」に説明しながら一緒に鑑賞するのが、ソーシャルビューという企画です。
見えている人が頼まれることは
「見えているものと見えていないものを言ってください」
ということです。
「見えてないもの」とは感想など主観的なことです。
それはその人だけの感覚によるものなので、絵に見えているわけではない、という理屈です。
主観をいれなければいけない、という規則を入れることで、
自然に会話する時間が生まれやすくなります。
そして、美術鑑賞はライブに変わります。
「見えない人」のアイデアが、美術の本質に届く風穴を開けて、しかもそれが育っている、ということは感動です。
(音読した人:こいでさん)
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『ほしをつかまえたおうじ』
そら 著
MGブックス
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流れ星を、虫網で捕まえます。
「全く科学的ではないですよね、
ドーキンスの本を読んでるので、そんなふうに思いました、
でも私たちは問題なく、これもも楽しめます、それはなぜなんだろう」
と、きよもとさん。
確かに。
科学からもらうものは、インスピレーションであって、制限ではいけない、ということですね。
いっつも知ってることに縛られてしまうのが人間。
科学は縛ってくるが、縛りを解くヒントもくれますね。
(音読した人:はやしさん)
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『学問のすゝめ』
福沢諭吉 著
岩波文庫
十二編 人の品行は高尚ならざるべからざるの論
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読み進むと、また「ならざるべからざる」が気になりました。
この間書いたのが間違ったかな?と思いました。
まるで英語のある種の疑問文にYes、No、どっちで答える?とわからなくなるのと同じ感覚。
参加者みんなで「うーん」と混乱するのは、一種、楽しかったです。
結局「高尚でないのはよくない=高尚であるべきだ」というのでよさそうでした。
(音読した人:めいさん)
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『本の中の世界』
湯川秀樹 著
岩波新書
「私の短い自叙伝」
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中学生以降も著者の内向性の強さが、強調されていました。
ほとんどそれだけを書いている感じでした。
(音読した人:きよもとさん)
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『芭蕉連句集』
岩波文庫、松尾芭蕉
三三 めづらしや(曾良俳諧書留)111〜113ページ
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〈蘩無里は心とまらず〉
前日の調べで、蘩はもぐさで伊吹山の名産、とわかりました。芭蕉の故郷も、伊吹山からそれほど遠くないところ。
となると、蘩無里、とは縁もゆかりもないところ、みたいな感じなのかな、そこに、心とまらず、とはどういう感じなんだろう、などなど、みんなで頭を捻っていました。
(音読した人:山崎)